「7分」でベルトサイン再点灯の激短プロペラ路線が楽しい! 体感”秒で到着”な工夫の数々

長崎空港を拠点に、主に県内の離島路線をプロペラ機で結ぶORC便。そのフライトは、一般的なジェット旅客機のそれとは違うことが多々あります。今回、短いながらも楽しめる工夫の数々を体験してきました。

巡航高度は「ジェット機の4分の1以下」?

 長崎空港を拠点とし、おもに同県内の離島路線を運航する地域航空会社、ORC(オリエンタルエアブリッジ)。短距離路線が多いことから、フライト時間は30分を切ることも多く、使用する旅客機もプロペラ機です。ただその一方で、同社便では「プロペラ機ならでは」の体験ができるほか、機内も工夫されています。実際に乗ってみました。

 今回搭乗取材をしたのは、長崎~壱岐線。時刻表上の運航時間は30分、直線距離で2空港を結んでも100km以下です。ダイヤ上でこの時間ということは、実際のフライト時間はやはりもっと短く、ベルトサインが消えている時間はごくわずかでした。 航空機追跡サイト「フライトレーダー24」によると、取材をした便の巡航高度も長崎→壱岐が8000ft(約2440m)、壱岐→長崎が7000ft(約2130m)だったとのこと。上空3万ft(1万m)以上を飛ぶこともあるジェット旅客機のフライトと比べると、かなり低い高度でのフライトとなります。そして、シートベルトサインが消えている時間は長崎→壱岐が8分、長崎→壱岐にいたっては、7分でした。

こりゃ超短い遊覧飛行だ! ORC便ならでの工夫

 ごく短いフライトということもあり、この路線では、往復ともにドリンクサービスの提供はありません。その一方で、機内サービスができるわずかな時間に、同便のCA(客室乗務員)は、手作りの就航地の観光マップやステッカーを希望者へ配布しています。 風光明媚な場所の上空を通過する際には、現在どこの上空を飛んでいるかのアナウンスも実施されました。客席には、安全のしおりとともに上空から美しい景色が見られるポイントを記したカードも備わっています。

 こうしたことから、飛行時間こそ短いながら、遊覧飛行のような高度の短さと、地域航空会社ならではサービスが各所に見られました。 ちなみに、今回搭乗したのは、ORCが2023年7月より定期便への定常投入を開始したばかりの新型機「ATR42-600」。従来の同社の主力機、DHC8-200と同様に、主翼が胴体の上に設置されているので、窓側席さえ確保できれば、九州の絶景を空から味わうことができます。※一部修正しました(8月29日11時22分)。

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