
コラーゲンといえば、美肌成分としてよく知られている成分。最近いろいろな所で耳にするコラーゲンペプチドも、コラーゲンの一種です。美容にはコラーゲン摂取が効果的と言われますが、分子量が大きいコラーゲンは、摂っても体内で吸収されにくいという問題があります。しかしここで朗報が!コラーゲンよりも小さいコラーゲンペプチドならば、皮膚まで届くことが証明されたと報道されたのです。
コラーゲンペプチドは皮膚に届くことが可能
美容成分として知られるコラーゲンペプチドが、経口摂取により皮膚まで届くことが確認されました。株式会社ファンケルが2011年から行っている、横浜市立大学との共同研究により明らかになったものです。この研究ではコラーゲンペプチドを口から摂り、その後の血液中と皮膚中のコラーゲンペプチド値を測定しています。その結果、血中でコラーゲンペプチドが高濃度で検出され、少し遅れて皮膚でもコラーゲンペプチドが高濃度となることが明らかになりました。
小さなコラーゲンペプチドだからこそ、吸収されやすい
コラーゲンペプチドとは、コラーゲンよりも分子量が小さく、体内で吸収されやすいとされています。コラーゲン(コラーゲンとはどのような成分?)はたんぱく質の一種で、体に存在するたんぱく質の30パーセントを占めています。コラーゲンはアミノ酸(コラーゲンとアミノ酸の関係は?)が連なってできていますが、ゼラチンやコラーゲンペプチドもコラーゲンと同じたんぱく質。しかしその違いは分子量にあります。コラーゲンの分子量は約30万ほどです。コラーゲンに熱を加え変性させるとゼラチンになりますが、その分子量は小さく数は約10万。ゼラチンを酵素などで分解するとコラーゲンペプチドとなり、分子量はさらに減って2千〜5千ほどになります。コラーゲンペプチドの特徴は、熱や冷却に強く、性質が変化しにくいこと。また分子量が小さいため体内で吸収されやすく、効率よく効果が得られるとして、健康食品やサプリメントなどに多く使われるようになりました。
コラーゲンペプチド、今後の期待とは
経口摂取によるコラーゲンペプチドが皮膚までちゃんと届くことが確認され、これからさらに、コラーゲンペプチドを含む健康食品等が開発されていくでしょう。しかし課題もあります。美容効果を得るためにはコラーゲンペプチドが、再び分子の大きなコラーゲンに再生される必要があります。現在は、コラーゲンペプチドは体内でコラーゲンが作られるのに役立つであろうという段階であり、まだ解明されていない部分もあります。今後のさらなる発展に期待しましょう。
writer:Akina