調査捕鯨の頭数増加と消費の縮小

日本の昔からのタンパク源と言われるクジラ肉の需要は畜肉が高価な時代に商業捕鯨によりピークを迎えました。そして商業捕鯨の禁止によりクジラ肉は高価なものとなり庶民の口から遠ざかりました。調査捕鯨による副産物としてのクジラ肉の販売再開の時期と同じくして畜肉類の価格が下がり柔らかくて買いやすくなったことから、クジラ肉の消費は減少しています。

クジラ肉の販売は水産庁直轄会社の独占でしたが、輸入クジラ肉の販売の規制が緩められ現在では民間企業による輸入クジラ肉の販売も行われています。水産庁と民間による供給体制が整ったのに反比例して需要は減少の一途です。そんな中水産庁は北太平洋の調査捕鯨の捕獲頭数を100頭近く増やすという発表をしました。水産庁の捕鯨は調査目的ですが、結果的に需要の低迷の中供給が増えるということになってしまします。。

日本の文化としてクジラ料理を後年に渡り残そうという取り組みと、一方では健康にいい成分のアピールと新しいクジラ料理の開発、そして販売店を通じての販売促進や低価格化などの取り組みがありネットでのPRも継続しているといいます。現状では一般消費は大きく減り、逆に居酒屋等では消費が増えていますが、全体的にみると減少傾向です。ここまでクジラにこだわる必要はあるのかという議論もあります。捕獲頭数が増えたことにより価格は更に下がり低価格路線になると予想されていますが、2018年の結果を水産業界は中止しています。

[写:PROTANAKA Juuyoh (田中十洋)@fliker]

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