
沖縄県発の水産物の代表と言えばモズクです。古くは30年以上も前から販売されていましたが、健康ブームにも乗り色んな味付けの商品が出され海藻類の中でのシェアも高く数々のメーカーが販売しています。しかし2016年の生産量激減を境に減少傾向となり2年連続の値上げとなりました。
もう一つの代表はソデイカです。沖縄から本州にかけ生息する大型のいかでアカイカやタルイカとも呼ばれています。ソデイカは短冊にすると見た目はモンゴウイカと見分けがつかないほどで、価格も安く、モンゴウイカの値上がり時には代用として多く使われました。しかしソデイカのもう一つの産地であるフィリピンが不漁となり、絶対量が見込めなくなった今、沖縄産のソデイカに注目が集まり高騰しています。5~6年前の2倍近い価格になっています。
また消滅した水産物もあります。マガキ貝です。この貝は高知県ではチャンバラ貝と呼ばれ人気があり、高知県や愛媛県の漁獲が見込めなくなった頃、沖縄から大量に入荷していました。しかし資源が獲り尽くされたのか、数年前から全く入荷しなくなりました。また県魚であるグルクンも量販店が目をつけ、拡販し始めると魚が獲れないということもありました。
沖縄県では水産物の地産外商が多く見られましたが、資源の絶対量の問題等で唯一安定供給されていたモズクとソデイカにも不漁と価格高騰という陰りが見え始めました。
[写:Ippei Suzuki@fliker]