<ダンロップフェニックス 3日目◇22日◇フェニックスカントリークラブ(宮崎県)◇7117ヤード・パー70>
難しいピンポジションに硬く締まってきたグリーン。プレーの内容は変わらなくても、スコアも同じとはいかなかった。予選2日間はともに「68」で回った石川遼は17番パー3で2日連続のダブルボギーを喫するなど、「71」とスコアを落とし、トータル3アンダーの19位タイに後退した。最終日を前に首位とは7打差。逆転優勝はかなり難しい状況となった。
この日も最難関ホールとなった512ヤードの4番パー4。ティショットを左のラフに入れてボギーとした石川は、6番でもスコアを落とす苦しい展開に。それでも、7番1メートル、8番1.5メートルとバーディチャンスをしっかりものにし、イーブンで折り返した。
後半は確実に2パットのパーを重ねていったが、終盤の17番パー3でつまずく。「グリーンの左からパーセーブは難しい。あそこからのダブルボギーはしようがないですね」。27ヤード距離が伸び、難度が増したパー3に2日連続でつかまった。
最終18番パー5はバーディで締めたものの、3日目にして初のオーバーパーのラウンド。「2日目までと変わったところは特になかったと思うんですけど、ピンポジションが例年切らないところで、すごく傾斜が強いところがあった。そのあたりかなと思います」。
今年で15回目の出場となる石川でも、初めてと感じるようなピンポジションがちらほら。「乗せてグリーンに行ってみたら、『ここに乗せちゃダメなんだ』みたいな」。多くの選手と同様、練習ラウンドでは例年のピンポジションを参考にグリーンをチェックしていただけに、事前の準備が追いついていなかった。
例として挙げたのは9番、10番、18番。それぞれ、パー、パー、バーディとしており、想定外のピンポジションのホールでスコアを崩したわけではなかったが、心理面への影響は少なからずあったのだろう。
最終日に向けては「一打が重いコースだと思うので、あすも楽にはプレーできない。最後までいいマネジメントができればなと思います」。結局、今年もフェニックス攻略に手を焼いているが「このストレスが楽しい。ムカつくのが楽しいです(笑)」。最後まで頭もフル回転で難コースに立ち向かう。(文・田中宏治)
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