
政府・自民党は2日、臨時国会を15日に召集する方向で調整に入った。初日に首相指名選挙が行われ、組閣を経て同日中に新内閣が発足する見通し。与党は衆参両院で過半数を割っているが、野党側の候補者一本化のめどは立っておらず、4日に決まる自民総裁が次期首相に選出される公算が大きい。
副大臣・政務官人事を挟み、20日以降に衆参本会議で新首相の所信表明演説、これに対する各党代表質問が行われる。
野党側が早期実施を求める衆参予算委員会での集中審議は、26日からと想定される東南アジア諸国連合(ASEAN)関連首脳会議出席のためのマレーシア訪問など、一連の外交日程を踏まえて期日を検討する。31日に韓国・慶州でアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議が開幕。その直前にトランプ米大統領の来日が調整されている。
臨時国会では2025年度補正予算案の提出が見込まれ、野党の協力を得て成立させられるかが焦点になる。与野党が年内実施で合意しているガソリン税暫定税率廃止のための法案も審議が行われる方向だ。
〔写真説明〕衆院総選挙後、石破茂首相が再び選出された首相指名選挙の決選投票が行われた衆院本会議=2024年11月、国会内