
大成建設は8日、海洋土木大手の東洋建設を買収すると発表した。TOB(株式公開買い付け)などを行い、全株式の取得を目指す。買い付け価格は1株1750円。TOBなどによる買収総額は約1600億円の見込み。東洋建設はTOBに賛同を表明した。人手不足や資材価格の高騰などが続く中、事業規模の拡大で効率化を図り、収益力を強化する。
TOBは12日から9月24日まで実施する。全ての手続きは12月末に完了する見通し。両社の2025年3月期の売上高を合算すると約2兆3200億円で、買収が実現すれば建設業界2位の大林組に迫る規模となる。
〔写真説明〕記者会見で握手する(左から)大成建設の田中茂義会長、資産運用会社「ヤマウチ・ナンバーテン・ファミリー・オフィス(YFO)」の山内万丈代表、東洋建設の吉田真也会長=8日午後、東京都港区