
【カイロ時事】パレスチナのイスラム組織ハマスは2日、自治区ガザで続くイスラエルとの戦闘の停戦案を交渉仲介国から受け取ったと発表した。声明で「(イスラエル軍の)侵攻終了と撤退、ガザ住民への緊急支援を保証する合意に達するため協議している」と説明。内容を精査していると明かした。
トランプ米大統領は1日、イスラエルが米国の停戦案に同意したと表明。この案を「最終案」とし、ハマスに受諾を迫っている。
報道によると、米国案の停戦期間は60日間。ハマスがイスラエルから連れ去った人質の一部を解放、イスラエルは収監するパレスチナ人を釈放し、期間中に恒久停戦に向けた交渉を行うという内容で、米国が以前に示した案と枠組みは同じ。
これまでの交渉は、攻撃再開の余地を残したいイスラエルと、恒久停戦を求めるハマスとの溝が埋まらず、行き詰まっていた。ハマス情報筋はアラブメディアに対し、今回の停戦案も戦闘終結に関する明確な文言が含まれていないと不満を示しており、ハマスが受け入れるかは不透明だ。
〔写真説明〕2日、パレスチナ自治区ガザの北部ガザ市で、イスラエル軍の攻撃を受け立ち上る煙(AFP時事)