さまざまな働き方が見られるようになった近年。
ママの働き方もさまざまですが、一般的な共働きとは違うママはどんな生活をしているんでしょう?
単身赴任で働くママと、一家の経済的な大黒柱として働くママにインタビューしてみました。
ママが単身赴任のパターン
Q1.現在の働く環境を教えてください
保険会社の東京本社で契約関係部署のアシスタントマネージャーをしています。
わたしは会社の借り上げ社宅で一人暮らしです。
2歳の子どもと夫と名古屋で義両親と二世帯住居で同居しています。
今は毎週金曜日の夜に名古屋に帰り、日曜の夜に東京に戻る生活ですが、あと1年でまた名古屋に戻る予定です。
Q2.単身赴任になったきっかけを教えてください
夫とは名古屋の同じ会社、同じ部署で出会い結婚しました。
会社では昇進するために、本社勤務の経験が必要で、夫は結婚前に本社勤務経験がありました。
妊娠を機にいつか同居する予定だった義両親と相談して、家をリフォームし二世帯住居にしました。
産休育休をとって子どもが生後半年の時に復帰し、会社に仕事をどの程度これからやっていきたいか聞かれたとき、仕事が好きだったので全力で取り組みたいと伝えたところ、半年後に本社勤務があるかもしれないと言われました。
その頃夫は支社で責任ある立場になっていて、一緒に東京転勤はないだろうと予測がつきました。
もしもわたしが転勤になったらどうするか夫と話し合いました。
東京に3人で行くとしても保育園に入れるかわからない。
でも、夫はもともと家事が得意で、子育ても一緒にしてくれていることもあり、わたしの単身赴任が一番現実的だということになりました。
実際辞令が出るまで半年間準備期間があったので、心の準備、生活の準備ができました。
Q3.単身赴任で良かったこと、悪かったことを教えてください
まず、家族の協力があることが良かったです。
義両親は夫が同じ職場なので理解があり、また、保育園の送迎もしてくれます。
離れて暮らすのは寂しいですが、おかげで思いっきり仕事に集中できます。
悪かったことはやはり子どもの成長を直に見られないことです。
ネットカメラで顔を見ることはできますが、1週間会えなかっただけでもたくさんの成長があります。
一緒に暮らしていればささいな会話もできますが、ネットカメラでは時間を作らないと話せません。
夫もお風呂に入れたり寝かしつけをしているうちに寝てしまうようで、コミュニケーションをとりにくいのも寂しいです。
義両親に負担をかけてしまっている、といつも気持ちのどこかで思っています。
そして、毎週帰るのは自己負担ですし、東京の家の光熱費生活費もあるので、金銭的に負担が大きいです。
それでもこんなに恵まれた仕事環境はないと思っているので、しっかりと成果を残して今後につなげていきたいです。
ママが大黒柱のパターン
Q1.現在の働く環境を教えてください
子どもは2人で幼稚園と小学生の低学年です。
わたしは編集会社で進行管理をしています。
締切があるので残業も多く、イベントがあると土日出勤や出張もあります。
旦那はフリーのイラストレーターを在宅でしています。
今は家の家事育児を平日全て夫がしてくれています。
わたしは休みの日に家事育児をしますが料理が苦手で……旦那のほうが断然上手です。
Q2.ママが大黒柱になったきっかけを教えてください
同棲をしているときはお互い違う会社でしたが、同じ出版業界で勤めていました。
忙しい職場だったので、お互い自分のことは自分でやる雰囲気でした。
上の子を妊娠したときに入籍。
妊娠したあとつわりがひどかったのですが、旦那が代わりに家事を進んでやってくれ、介助もしてくれて意外な気がしました。
子どもが生まれると、手伝いに来ていた実母も予定より家事育児をしてくれました。
早く復職したかったので保育園を探しましたが空きがなく、焦っていると旦那が「自分がフリーになって家で子どもをみる!」と宣言して会社を辞めてしまいました。
驚きましたが、わたしがあまり家事を得意でなかったこともあり、わたしはありがたく職場復帰をしました。
すぐにフルスロットルで働き始めたので、子どもが歩いたときも見ることができませんでした。
それでも子どもはかわいいですし、家族3人とも2人目が欲しかったので下の子を出産しました。
この時はギリギリまで働き、半年で復帰しました。
Q3.自分が主に働くことで良かったこと、悪かったことを教えてください
まず、わたしが苦手な家事育児を旦那がやってくれるので助かりました。
逆に旦那は会社勤めが苦しかったそうです。
喜んで家のことをしてくれるので、心おきなく仕事ができますし、自分が主に稼いでいるので頑張らないと思いますね。
なるべく子どもとは接するようにしていますが、機嫌が悪いときはパパがいい!とはねのけられてしまうのが寂しいです。
わたしは仕事で頑張ってるしと気負いがちで、旦那のことを思いやれず喧嘩になることがあります。
旦那は保護者会や親睦会にも出ますが、元々社交的でない上にパパが少ないので肩身が狭い思いをするようです。
そういう場面ではわたしも有給を取って出るようにしています。
インタビューしてみて
どちらのママも、普段そばにはいないタイプのワーママかもしれません。
でも、家族と協力して仕事をしていくのは、どのワーママも同じ課題なんだと思いました。
お二人とも「パパとのコミュニケーションが大事」と言っていました。
また仕事の機会がきたとき、色々な選択肢もあるんだということが分かりました。
(文・川里 富美)