20日の東京株式市場は、米半導体大手エヌビディアの決算を好感し、人工知能(AI)や半導体関連銘柄を中心に買いが優勢となった。円安も追い風に、日経平均株価の上げ幅は一時前日比2000円を超え、節目の5万円を上回る場面もあった。終値は1286円24銭高の4万9823円94銭と5営業日ぶりに大幅反発した。
エヌビディアが19日発表した2025年8~10月期の売上高と純利益が市場予想を上回り、AIの成長期待が高まった。これを受け、東京市場ではAIデータセンターや半導体の関連銘柄が大きく値上がりした。日経平均は19日までの4営業日で2700円以上下落していたため、「値頃感からの買い戻しが幅広く入った」(大手証券)との指摘もあった。
東京債券市場では、長期金利の指標となる新発10年物国債の流通利回りが一時1.835%に上昇(債券価格は下落)した。08年6月中旬以来、約17年半ぶりの高水準。高市政権の大規模な経済対策による財政悪化への警戒感が強まり、長期金利に上昇圧力がかかった。米国で追加利下げ観測が後退し、長期金利が上昇したことも国内債の売りを強めた。
東京外国為替市場では日米金利差を意識した円売り・ドル買いが加速。円相場は一時1ドル=157円台後半に大幅下落した。1月中旬以来、約10カ月ぶりの水準。午後5時現在は157円46~47銭と前日比1円95銭の円安・ドル高。
〔写真説明〕東京証券取引所=東京都中央区

