台湾念頭、在韓米軍に「柔軟性」=原潜導入を支援―米国防長官

 【ソウル時事】ヘグセス米国防長官は4日、ソウルで韓国の安圭伯国防相と定例安保協議(SCM)を開き、北朝鮮への対応や防衛協力について議論した。第2次トランプ米政権発足後、両国防相の対面会談は初めて。ヘグセス氏は共同記者会見で、在韓米軍が台湾有事を含めた東アジア地域での不測の事態に対応する「柔軟性」を重視する考えを示した。
 ヘグセス氏は在韓米軍が「北朝鮮の抑止に焦点を置いている」と強調。核戦力による「拡大抑止」を韓国に引き続き提供する方針を確認した。その上で、中国が台湾に侵攻した場合などに在韓米軍が展開する可能性について、「地域の不測の事態に対する柔軟性に注目するのは当然だ」と指摘した。
 トランプ大統領は10月末の米韓首脳会談後、韓国の原子力潜水艦建造を認める考えを表明した。これに関し、ヘグセス氏は「トランプ大統領は同盟国に最高の(防衛)能力を持ってもらいたいと考えている」と強調。「トランプ氏の約束を慎重に履行するため、国務省やエネルギー省と緊密に協力していく」と語った。
 米国は韓国に国防費の増額を求めており、韓国メディアによると、李在明政権は2035年までに国防費を国内総生産(GDP)比3.5%まで引き上げる意向を示している。ヘグセス氏は、韓国の国防費の増額方針を歓迎。安氏は「(米国の)抑止力が朝鮮半島の平和と安定に寄与すると確信する」と述べた。 
〔写真説明〕3日、北朝鮮との南北軍事境界線にある板門店の共同警備区域(JSA)で、握手を交わす韓国の安圭伯国防相(右)とヘグセス米国防長官(EPA時事)
〔写真説明〕4日、ソウルで握手するヘグセス米国防長官(左)と韓国の安圭伯国防相(EPA時事)

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