熱中症死者、世界で年55万人=90年代から6割増加―国際研究

 【ニューヨーク時事】世界で気温上昇や高齢化に伴い、熱中症で死亡する人の数が2012~21年に年間54万6000人に達したとする報告書を29日、国際研究チームが英医学誌ランセットに発表した。1990年代と比べ63%増となる。「気候変動による健康への脅威は前例のないレベルに達している」として、温室効果ガスの削減強化が急務だと警鐘を鳴らした。
 報告書によると、90~99年には世界の熱中症による死者数は年間33万5000人だった。日本では2012~21年に年間4300人が死亡し、90年代から2.4倍近く増えた。イタリアは7400人、スペインは5800人と、いずれも約2倍に増加した。
 現在は寒さで亡くなる人の方が多いが、地球温暖化がこのまま進むと、大半の地域で熱中症の死者数が上回るようになるとの予測も示した。 
〔写真説明〕厳しい暑さの中、渋谷スクランブル交差点を歩く人たち=6月28日午後、東京都渋谷区

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