宇宙航空研究開発機構(JAXA)は26日午前9時、新型宇宙ステーション補給機(HTV―X)1号機を搭載したH3ロケット7号機を、鹿児島県・種子島宇宙センターから打ち上げた。約14分後に目標軌道に投入され、打ち上げは成功した。
HTV―Xは太陽電池パネルを予定通り展開するなど、国際宇宙ステーション(ISS)に向けて順調に飛行を継続。ISS滞在中の油井亀美也さん(55)が30日午前1時前にロボットアームでキャッチする計画だ。
JAXAの山川宏理事長は打ち上げ後の記者会見で「HTV―Xは、ISSという国際プロジェクトで日本が果たすべき重要な役割、責任だと思うが、その道筋が見えたという点で大きな意義がある」と話した。
HTV―Xは、ISSに物資や実験装置などを輸送する無人補給機で、2009~20年に計9機が連続成功した「こうのとり」(HTV)の後継。搭載できる貨物量を約1.5倍の約5.8トンに増やしたほか、ISSからの離脱後も最長1年半の飛行が可能になり、軌道上での実証実験にも活用できるようになった。
1号機には生鮮食品や水などのほか、日本実験棟「きぼう」の船外に設置する中型曝露(ばくろ)実験アダプターや、JAXAが将来の月・火星探査に向けた実証実験を行う二酸化炭素除去装置などが積み込まれている。
〔写真説明〕新型宇宙ステーション補給機(HTV―X)を搭載し打ち上げられるH3ロケット7号機=26日午前、鹿児島県・種子島宇宙センター

