【クアラルンプール時事】マレーシアを訪問中の高市早苗首相は25日夜、トランプ米大統領と初めて電話会談した。首相は「日米同盟が私の政権の外交・安全保障の最重要事項だ」と強調。両首脳は日米同盟をさらなる高みに引き上げることで一致した。
首相はトランプ氏に対し「米国にとって日本は米国の対中戦略、インド太平洋戦略にとって非常に重要な国だ」と伝達。「『自由で開かれたインド太平洋』を一緒に進めていこう」と呼び掛け、北朝鮮の拉致問題解決への協力も求めた。
首相はイスラエルとイスラム組織ハマスの停戦合意を仲介したトランプ氏の貢献を称賛。トランプ氏は親しかった安倍晋三元首相との思い出に触れ、高市首相に「安倍氏が気に掛けていた政治家だと知っている」と述べたという。
会談は約10分間。首相は宿泊先のホテル、トランプ氏は大統領専用機中から電話した。28日に東京都内で行われる対面での初会談を前に、日米同盟の結束を国際社会にアピールした格好だ。
25日の日本出発に先立ち、首相は日米の政府関係者らが国際問題を話し合う「富士山会合」にメッセージを寄せた。28日の日米首脳会談について「インド太平洋地域の課題から中東情勢、欧州、ウクライナに至るまで、日本と米国が直面する課題について率直な意見交換を通じ、トランプ氏との連携を深める」と訴えた。
トランプ氏は27~29日の日程で来日。両首脳は在日米海軍横須賀基地(神奈川県横須賀市)を共に視察する。
〔写真説明〕高市早苗首相=21日、国会内

