
文部科学省は8日、中央教育審議会(文科相の諮問機関)の部会で、学士と修士課程を計5年の一貫教育で修了できるようにする新制度案を示した。在学期間を1年短縮することで、大学院進学者を増やすのが狙い。大学院設置基準などの改正を経て、2026年度からの導入を目指す。
学士と修士課程の修業年限は通常、大学の学部4年、大学院2年の計6年と定められている。現行制度下でも一部の大学では、成績優秀者などに限定して学士・修士課程を早期修了できるプログラムが導入されているが、新制度が導入されれば、5年で修了できる大学が大幅に増えそうだ。
文科省が示した案によると、新制度は学部段階で修士の単位を先に履修するか、先行履修はせずに修士を1年で修了するかの2パターンを想定。教育の質の低下を避けるため、実施には計画の事前審査を経て、文科相の認定を受けることを条件とする方向だ。
〔写真説明〕中央合同庁舎第7号館旧文部省庁舎の入り口と文部科学省の看板=東京都千代田区