
【カイロ時事】トランプ米大統領が示したパレスチナ自治区ガザでの和平案を巡るイスラエルとイスラム組織ハマスの間接交渉に関し、ハマスの代表団を率いる主要幹部ハリル・ハイヤ氏は7日、エジプトのテレビ局とのインタビューで、合意が戦闘終結につながる「真の保証」を要求した。過去2度の停戦合意を破棄したとして、イスラエルは「一瞬たりとも信用できない」と語った。
ハマス側は、米国や交渉仲介国を含む国際社会による保証を求めているという。和平案ではイスラエルとハマスが合意すれば「戦争は直ちに終結する」と明記されている。
間接交渉は6日、仲介国エジプト東部シャルムエルシェイクで始まった。中東の衛星テレビ局アルジャジーラは、ハマス幹部の話として、7日の協議は、ハマスがガザに拘束する人質の解放に関するスケジュールと、イスラエル軍のガザからの撤退範囲に集中したと伝えた。
ハマスは協議で、人質の最後の一人を解放するタイミングでイスラエル軍がガザから完全に撤退することを要求したという。だがトランプ氏の和平案では、人質全員の解放後、ガザの「非武装化」に合わせてイスラエル軍が撤退する内容となっており、イスラエル側が受け入れる可能性は低い。
〔写真説明〕イスラム組織ハマスの幹部ハリル・ハイヤ氏=2022年10月、シリアの首都ダマスカス(AFP時事)