
【マニラ時事】米地質調査所(USGS)によると、フィリピン中部のセブ島北部沖で9月30日午後10時(日本時間同11時)ごろ、マグニチュード(M)6.9の地震が発生した。震源の深さは10キロ。災害対策当局によると、1日現在で69人の死亡が確認され、大勢の負傷者が出ている。
震源に近いセブ島北部では建物や道路の損壊が相次いだ。揺れが強かった地域では、落石で子供2人を含む4人が死亡。体育館で天井や壁が崩落し、バスケットボールの試合中だった沿岸警備隊と消防隊の4人が犠牲となった。
セブ島北部ボゴ市の病院には被災者が殺到。現地メディアは、外に遺体が積み重なっていると伝えた。支援態勢を強化するため、沿岸警備隊は船舶で医師や看護師を派遣した。
マルコス大統領は1日の声明で、犠牲者と遺族に哀悼の意を表明した上で、「警戒を緩めず、地方自治体の指示に従ってほしい」と呼び掛けた。
セブ島は日本人にも人気のリゾート地。林芳正官房長官は1日の記者会見で、現時点で邦人の被害に関する情報はないと明らかにした。
〔写真説明〕1日、地震の被害を受けたフィリピン中部セブ島サンレミジオの室内競技場(AFP時事)
〔写真説明〕9月30日、フィリピン中部セブ市で、地震のため屋外に避難した人々(AFP時事)