首都高の清掃業務で談合か=スバル興業などに立ち入り―公取委

 「首都高速道路」(東京都千代田区)が発注する道路清掃事業の入札で談合をした疑いが強まったとして、公正取引委員会は30日、発注元の首都高速と東証スタンダード上場の「スバル興業」(同)など道路維持管理会社4社を独禁法違反(不当な取引制限)容疑で立ち入り検査した。関係者への取材で分かった。
 公取委は、道路清掃業務の入札を巡り競争が実質的に制限された可能性があるとして、押収した資料の分析や関係者への聴取を行い、実態解明を進める方針。
 他に検査を受けたのは、「日本ハイウエイ・サービス」(新宿区)、「京葉ロードメンテナンス」(中央区)、「首都ハイウエイサービス」(横浜市)。
 関係者によると、4社は遅くとも数年前から、首都高の路面清掃や凍結防止作業などの業務の入札で受注予定企業を事前に決めていた疑いが持たれている。
 入札は2年に1度の頻度で首都高の4区間を対象に実施されていた。発注額は一区間当たり10数億~20億円程度。4社は安定的に利益を確保するため、各区間を重複せずに落札できるよう調整し、同一区間を継続して請け負うようにしていたとみられる。
 首都高速道路は取材に対し、「調査が入ったことは事実。全面的に協力していきたい」とコメント。スバル興業なども調査に協力する姿勢を示した。 
〔写真説明〕公正取引委員会=東京都千代田区

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