パレスチナ承認「恥ずべき決定」=イスラエル首相、強く反発―一般討論演説

 【ニューヨーク時事】イスラエルのネタニヤフ首相は26日、ニューヨークで国連総会の一般討論演説に臨んだ。英仏などによるパレスチナの国家承認が続いたことについて「恥ずべき決定でテロを助長する」と強く反発した。
 ネタニヤフ氏は、国家承認によって「『ユダヤ人を殺せば報われる』というメッセージを送った」と主張。「トランプ米大統領は誰よりも脅威を理解している」と述べ、「驚くべきことにわれわれがテロリストと戦っている間に、あなた方はわれわれを攻撃している」と不満をあらわにした。
 23日に始まった一般討論演説では、パレスチナ自治区ガザへのイスラエル軍侵攻を「この上なく強い言葉で非難する」(石破茂首相)、「ネタニヤフ氏は平和にも人質の解放にも興味がない」(エルドアン・トルコ大統領)、「限度を超え、人道的規範に違反している」(メローニ伊首相)と非難する声が相次いでおり、イスラエルと後ろ盾の米国の国際的孤立が浮き彫りとなっている。
 一方、パレスチナ自治政府のアッバス議長は25日に行った事前収録形式の一般討論演説で、新たにパレスチナを国家承認した国々への謝意を表明。「まだ認めていない全ての国に承認を強く求める」と呼び掛けた。
 また、将来のガザの統治に「(イスラム組織)ハマスが関わることはない」と強調。イスラエルの攻撃を「単なる侵略ではなく、戦争犯罪だ」と糾弾した上で、即時かつ恒久的な戦闘終結を訴えた。 
〔写真説明〕26日、ニューヨークで国連総会の一般討論演説に臨むイスラエルのネタニヤフ首相(ロイター時事)

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