尹前大統領夫人を起訴=あっせん収賄罪、韓前首相も―韓国特別検察官

 【ソウル時事】韓国の特別検察官は29日、尹錫悦前大統領夫人の金建希容疑者を、あっせん収賄や資本市場法違反の罪などで起訴した。別の特別検察官も同日、尹前大統領による昨年12月の「非常戒厳」宣言に絡み、韓悳洙前首相を内乱首謀ほう助罪などで在宅起訴した。前政権関係者の追及が加速している。
 特別検察官によると、金容疑者は、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の元幹部から高級バッグなどを不正に受領したほか、輸入自動車販売会社の株価を操作し、不当な利益を得たとされる。これに加え、尹前大統領と共謀し、世論調査結果の無償提供を受けた政治資金法違反の罪にも問われている。
 金容疑者は12日、特別検察官に逮捕された。韓国メディアによると、逮捕後に5回取り調べを受けたが、供述をほとんど拒否。起訴を受けて「黙々と裁判に臨む」とのコメントを弁護士を通じて発表した。
 一方、戒厳宣言について捜査している特別検察官は韓前首相の逮捕状を請求したが、裁判所によって棄却されていた。前首相は尹前大統領による戒厳宣言を阻止しようとせず、戒厳に正当性を与えるため、閣議招集を提案したとされる。特別検察官は、韓前首相が「戒厳の正当性確保のため積極的行為をし(前大統領に)同調した」と批判した。 
〔写真説明〕韓国の韓悳洙前首相=27日、ソウル(EPA時事)
〔写真説明〕韓国の尹錫悦前大統領の金建希夫人=12日、ソウル(EPA時事)

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