
【ワシントン時事】トランプ米大統領は21日公開のラジオ番組のインタビューで、ロシアとウクライナの首脳会談に向けて調整を進める中、和平実現について「2週間以内」に見通しが分かるとの見方を示した。また、会談の成否によっては「異なる方針」を取る必要があると強調した。
トランプ氏は和平実現が可能かを問われ、「2週間以内に話すことができるだろう」と説明。「異なる方針」の内容には触れなかったが、ロシアとの対話路線から圧力強化に転じる可能性を示唆した。
また、SNSで「侵略国を攻撃せずに戦争に勝利することは非常に困難だ」と投稿し、ウクライナが長距離ミサイルなどでロシアを攻撃することを制限していたバイデン前政権を批判。詳細には言及せずに「これから先が楽しみだ」と述べた。
トランプ氏は7月、ウクライナのゼレンスキー大統領と電話会談した際、米国が長距離兵器を供与すればロシアの首都モスクワなどを「攻撃できるか」と尋ねていたと報じられている。ゼレンスキー氏は「攻撃できる」と回答したという。
米軍は21日、米国と欧州諸国、ウクライナの軍幹部が19、20両日、ワシントンで会合を開き、再侵攻を防ぐためのウクライナへの「安全の保証」を巡って協議したと伝えた。
トランプ氏は安全の保証への「関与」を明言し、航空戦力による支援などを行う可能性を示唆している。米国の関与の在り方を巡り「複数の選択肢」が検討されており、ロイター通信によると、欧州諸国がウクライナに派兵する一方、米国が指揮統制に責任を持つ案などが含まれているという。
〔写真説明〕トランプ米大統領=18日、ワシントン(EPA時事)