上半期の食品輸出、15.5%増=米国向け過去最高、駆け込み確認されず―農水省

 農林水産省は4日、2025年1~6月の農林水産物・食品の輸出額が前年同期比15.5%増の8097億円だったと発表した。このうち4月に相互関税を発動した米国向けは、ホタテ貝や緑茶、ブリが伸び22.0%増の1410億円と上半期の輸出額として過去最高を記録。関税発動前後の駆け込み輸出やその反動は「データに出ていない」(担当者)という。
 同省の聞き取りによると、トランプ関税の不透明感への懸念から、一部の事業者で輸出を控える動きもあった。ただ、結果として米国向けは増加し、関税の具体的な影響は分かっていない。輸出額全体に占める割合でも、米国向けが18.6%と最も多かった。
 国・地域別では米国のほか、台湾や韓国などへの輸出額も過去最高となった。同省は、訪日客の増加に伴う和食の認知度向上や、日本食レストランの増加などが要因としている。
 品目別では牛肉や緑茶、ブリなど19品目が最高を更新。増加額が最も大きかったのはホタテ貝で109億円増の約350億円。米国のほか、ベトナム、タイ向けが増えた。次が緑茶で104億円増の約263億円。ラテやスイーツの原料として抹茶を中心に欧米や東南アジア向けが増えた。 

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