松本元死刑囚次男は「代表者」=懲罰に訴訟対応、不報告方針も―後継団体アレフ、官報に記載・公安庁

 オウム真理教元代表松本智津夫(麻原彰晃)元死刑囚=2018年に刑執行=の次男(31)について、公安調査庁が教団の後継団体「Aleph(アレフ)」の「代表者」と認定したことが4日、分かった。同日、アレフに対する再発防止処分の請求内容を公示する官報に記載した。公安庁が代表者に次男の氏名を記載するのは初めて。
 公安庁は7月、団体規制法に基づく再発防止処分を公安審査委員会に請求する際、次男がアレフの意思決定に関与して「組織運営を主導」し、元死刑囚の妻(66)は「(次男を)後見的に補佐」していると位置付けていた。2人はアレフの構成員とみており、同庁は次男らの動向を注視している。
 再発防止処分の請求によると、次男は14年ごろからオンライン会議などを通じ、▽アレフ代表者の指名▽幹部の位階剥奪を含む懲罰▽アレフが当事者となる訴訟の対応▽公安庁への報告が必要な事項をあえて報告しないこと―などに主導的な立場で関与した。幹部への説法や重要な祭祀(さいし)活動、機関誌の執筆も行っているという。
 公安庁は請求の中で、引き続き全国16施設の全部または一部の使用や寄付受領の禁止などを求めた。新たに埼玉県越谷市内の次男と妻の自宅を「新越谷施設」と認定し、東京や愛知、大阪など施設がある12都道府県で、土地や建物の新規取得や借り受けの禁止も要請した。 
〔写真説明〕公安調査庁がアレフの「新越谷施設」と認定した、オウム真理教元代表の松本智津夫元死刑囚の次男宅=7月、埼玉県越谷市

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