9030億円の特別損失を計上=福島第1の廃炉費用で、赤字額は最大―東電HD4~6月期

 東京電力ホールディングス(HD)は31日、2025年4~6月期連結決算を公表し、福島第1原発の廃炉関連費用として9030億円の特別損失を計上した。同原発の溶け落ちた核燃料(デブリ)の本格的な取り出しを控え、追加的な費用が必要と判断した。この結果、連結純損益は8576億円の赤字(前年同期は792億円の黒字)に転落した。
 連結純損益の赤字幅は4~6月期としては過去最大。26年3月期の通期決算でも大幅な赤字が見込まれるが、業績予想の開示は見送った。
 特別損失は、廃炉を進める福島第1原発1~3号機からのデブリの本格取り出しの準備に向けた費用。原子炉の内部調査や原子炉建屋の放射線量の低減、干渉する設備の撤去費用を計上した。 
〔写真説明〕福島県浪江町の請戸海岸から見える東京電力福島第1原発=3月10日、同町

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