米中、関税停止を延長=閣僚協議で一致、「90日間」

 【ワシントン、北京時事】米中両政府は29日、スウェーデンのストックホルムで2日間の閣僚級貿易協議を終えた。8月12日を期限としている24%分の関税の停止期間を延長することで一致。緊張緩和に向けた環境整備を図った。ベセント米財務長官は終了後の記者会見で「90日間の延長を議論した」と語った。
 ベセント氏は「協議は非常に建設的だった」と評価。停止延長はトランプ大統領が最終決定するとして、「30日に合意内容を確認する」と明かした。
 中国商務省の李成鋼国際貿易交渉代表は記者団の取材に応じ、「双方が関心を持つテーマについて協議した」と説明。国営中央テレビによると、代表団を率いる何立峰副首相は「相互信頼を深めるべきだ」と述べ、対話継続の必要性を訴えたという。
 米中の閣僚級貿易協議はスイス・ジュネーブ、ロンドンに続き3回目。米政府は中国によるイラン産原油の購入や、ロシアへの軍事転用可能な製品の輸出に懸念を表明。対立の火種となった中国によるレアアース(希土類)の輸出規制についても協議した。
 一方、中国は合成麻薬「フェンタニル」の米国への流入を理由とする20%関税に反発しており、突っ込んだ議論が行われたとみられている。 
〔写真説明〕握手をするベセント米財務長官(左)と中国の何立峰副首相=28日、ストックホルム(AFP時事)

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