ダメモト待機→出場決定はスタート1時間40分前 “婦唱夫随”で一ノ瀬優希が6年ぶりの60台

<大東建託・いい部屋ネットレディス初日◇24日◇ザ・クイーンズヒルゴルフクラブ(福岡)◇6503ヤード・パー72>

4月に2度目の産休・育休から復帰したツアー通算3勝の一ノ瀬優希が、4月の「KKT杯バンテリンレディス」以来となる今季2戦目を4バーディ・1ボギーの「69」で回り、6年ぶりの60台をマークした。
今週は2019年に結婚した、夫で国内男子ツアー通算2勝の谷口拓也がバッグを担いでいる。「キャディをやってもらうのは3度目。ラインは全部、ダンナが読んでいました」。夫婦タッグは息もピッタリだ。前週のステップ・アップ・ツアー「あおもりレディス」で優勝した勢いをさらに加速させ、首位と3打差の31位タイで初日を終えた。

「来る予定じゃなかったけど、とりあえず行ってみようかなみたいな感じでコースに来ました」

出場が決まったのは午前5時頃。午前6時40分ティオフの1時間40分前だった。自宅はコースから通勤圏内の福岡市内。“ダメモト”で現地ウェイティングからの繰り上げ出場を狙った。だが、リランキング139位の36歳は5番手。前日までに4人の繰り上げが決まり、半分あきらめかけた試合当日に欠場者が出たことで、最後の1枠に滑り込んだ。

「朝の5時前にコースに着いて、一度駐車場に戻ったときに電話がありました。結構、余裕はあって、ストレッチとかもできた。いつもと変わらずでスタートできました」

熊本・御船高を卒業した2007年のプロテストに一発合格し、13年「Tポイントレディス」でツアー初優勝を果たした。結婚を機にいったん第一線から退き、20年10月に第一子の長女を出産。22年にツアー復帰したが、23年に2度目の産休・育休に入り、昨年5月に第二子の長男が生まれた。

「練習できるのは平日。それも幼稚園の送り迎えがあるので、午前中だけ。子育て7割、ゴルフ3割という感じの生活です」

練習不足は否めない。だが、飛距離は独身時代よりも確実に伸びているという。子どもを片手で抱え、家事などをすることは日常茶飯事。「常に抱っこだけど、下の子の体重は10キロですからね。それで荷物を持って、階段を上ったり…。トレーニングよりもきつい。それが毎日だから」。

“育児トレ”で鍛えてパワーアップ。「ホントに飛んでいなかった」というドライバーショットは「キャリーで10ヤードは確実に伸びたと思う」と笑い、800万円のアルバトロス賞が懸かっている256ヤードの5番パー4はワンオンに成功した。

谷口は海外などでゴルフを教えていたが、3週間ほど前に帰国。「ダンナにスイングを見てもらうようになってよくなってきた。やっぱり大きな存在です」。“婦唱夫随”で、さらにギアを上げていく。(文・臼杵孝志)

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