国内組の日本代表、E-1選手権初戦は大勝…ジャーメイン良が4発、稲垣祥&中村草太もゴールで計6得点

 東アジアE-1サッカー選手権2025決勝大会・第1節が7日に行われ、日本代表とホンコン・チャイナ代表が対戦した。

 かつては東アジアサッカー選手権とも呼ばれた今大会は、その名の通り東アジアのナンバーワンを決める大会だ。今大会はホンコン・チャイナ代表、中国代表、韓国代表との3連戦が予定されている。

 インターナショナルマッチウィーク外での開催となるため、日本代表は海外でプレーしている選手を招集せず、普段は明治安田Jリーグで活躍する国内の選手たちに絞ってメンバーを構成。初招集となる選手も多く、まさに“Jリーグ選抜”と言えるような面々が集った。過去には、このE-1選手権をきっかけに日本代表定着を果たしたケースもあり、来年に北中米での開催を控えるFIFAワールドカップ26に向けた“ラストチャンス”との捉え方もできる。

 2022年大会に続く2連覇を狙う日本代表。森保一監督が選んだスターティングメンバーの11名のうち、GKピサノ・アレクサンドレ幸冬堀尾、安藤智哉、久保藤次郎、宮代大聖、ジャーメイン良、垣田裕暉と6名が、日本代表デビューを飾る。過去のE-1選手権を知る荒木隼人、古賀太陽、相馬勇紀に加えて、中盤でコンビを組む稲垣祥と川辺駿も日本代表復帰組。フレッシュとも呼べる11名がピッチに揃い、キックオフを迎えた。

 試合は序盤からホンコン・チャイナ代表が自陣で構え、日本代表は敵陣へ押し込んでボールを繋いでいく。すると4分、幸先良く先制ゴールをゲット。3バックの左に入った古賀が大外へ預けると、後方への持ち出しから右足でクロスボールを送る。ボックス内で待っていたジャーメインが、胸トラップから体を倒し、左足でダイレクトボレーを突き刺した。

 先手を取った日本代表は、その後も攻撃の手を緩めることはない。10分には先制点と同様の“ホットライン”が開通。左サイド大外で古賀からのパスを受けた相馬が、左足でクロスボールを送ると、ボックス内へ走り込んだジャーメインがコースを狙ったヘディングシュートを沈める。再び左サイドからのクロス攻撃で、日本代表がリードを広げた。

 勢いに乗る日本代表は20分、川辺が高い位置まで飛び出してボールを刈り取ると、宮代がシンプルに横へ繋ぎ、ペナルティエリア手前で前を向いた稲垣が右足一閃。強烈という形容詞では足りないくらい豪快なミドルシュートを突き刺し、日本代表が3点をリードすると、続く22分には古賀の縦パスを起点に流れるような攻撃を披露。川辺、垣田と軸裏ワンタッチで繋ぎ、最後はジャーメインが左足で流し込む。ジャーメインはデビュー戦で日本代表史上4人目となるハットトリックを達成した。

 左サイド、中央の攻撃を得点に結びつけたため、次に期待したくなるのは右サイド。26分、相馬からのサイドチェンジにより、敵陣右サイドでボールを受けた久保が、2タッチ目で寄せてきた相手を置き去りにし、中央へ折り返す。最後はジャーメインがダイレクトで流し込み、自身4点目をゲットした。

 日本代表が5点をリードしてハーフタイムに突入。後半に入ると、4ゴールを挙げたジャーメインと垣田を下げて、中村草太と山田新を送り出す。

 ホンコン・チャイナ代表に押し込まれる時間帯も増えたなかで、59分にはセットプレーから痛恨の失点。ホンコン・チャイナ代表にとっての左コーナーキックの場面、陳俊樂の蹴ったボールからゴール前で混戦が生まれると、最後はマット・オアに押し込まれた。

 後半に入ってからの日本代表は、なかなかチャンスに結びつけるシーンが少ない。セットプレーから荒木、そして敵陣でのボール奪取から宮代がミドルシュートを放った場面のみと、やや寂しい時間が続く。63分には川辺と久保を下げて大関友翔と佐藤龍之介と投入すると、大関が絡んで幾つかのチャンスが生まれるが、後半のファーストゴールは遠い。

 終盤に入った77分には宮代に代わって望月ヘンリー海輝がピッチに立つ。並びを可変式の4バックのような形へ変え、最後までゴールを狙う。90分に右コーナーキックが安藤智哉がゴールを奪ったものの、ここはファウルが確認されて認められない。それでも、後半アディショナルタイムには敵陣で前を向いた中村が単独突破でボックス内まで侵入すると、最後は左足で仕留め、チームにとっての後半の初ゴール、そして自身にとっての代表デビュー戦ゴールを記録した。

 試合はこのままタイムアップ。デビュー戦だったジャーメインが圧巻の4発、そしておよそ4年ぶりに日本代表のピッチに立った稲垣がミドルシュートでネットを揺らすと、後半アディショナルタイムには中村も続き、6-1で勝利した。

 次節は12日に行われ、日本代表は中国代表と対戦する。

【スコア】
日本代表 6-1 ホンコン・チャイナ代表

【得点者】
1-0 4分 ジャーメイン良(日本代表)
2-0 10分 ジャーメイン良(日本代表)
3-0 20分 稲垣祥(日本代表)
4-0 22分 ジャーメイン良(日本代表)
5-0 26分 ジャーメイン良(日本代表)
5-1 59分 マット・オア(ホンコン・チャイナ代表)
6-1 90+4分 中村草太(日本代表)

【スターティングメンバー】
GK:ピサノ・アレクサンドレ幸冬堀尾
DF:安藤智哉、荒木隼人、古賀太陽
MF:久保藤次郎(63分 佐藤龍之介)、川辺駿(63分 大関友翔)、稲垣祥、相馬勇紀;ジャーメイン良(46分 中村草太)、宮代大聖(77分 望月ヘンリー海輝)
FW:垣田裕暉(46分 山田新)

【ゴール動画】アジア制覇を狙う“Jリーグ選抜”が6発

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