両陛下の訪問「歴史の金字塔」=皇后さまに「大草原楽しんで」―バヤルサイハン駐日モンゴル大使

 天皇、皇后両陛下が6日からモンゴルを公式訪問されるのを前に、バンズラグチ・バヤルサイハン駐日大使が時事通信の取材に応じた。「両国関係の歴史に金字塔として刻まれる」と強調し、「心より敬意と感謝を込めてお迎えしたい」と述べた。初めて訪れる皇后さまには「大草原を楽しんでいただきたい」と語った。詳細は以下の通り。
 ―歴代天皇、皇后として初となる両陛下のモンゴル訪問への期待は。
 両国関係の歴史に金字塔として刻まれる重要な出来事であり、両国の「心の絆」を体現するものだ。特に、モンゴル人の誇りと伝統文化を象徴する祭典「ナーダム」期間の訪問は極めて意義深い。
 2023年に大使に就任したが、大統領から最大のミッションは両陛下の訪問を実現することだと言われていた。計り知れない栄誉だ。伝統文化と現代性が調和したモンゴルらしいもてなしを通じ、両陛下の心に残る訪問にしたい。
 ―天皇陛下は皇太子時代の07年にモンゴルを訪れたが、皇后さまは初の訪問となる。
 陛下は07年、馬頭琴交響楽団と一緒に舞台に上がり、ビオラを演奏された。大統領からの信任状を陛下に渡す信任状奉呈式では、モンゴルへの招待を真っ先に伝えた。皇后さまにはぜひ日本にはない大自然、大草原を楽しんでいただきたい。
 モンゴルでは、気候変動と砂漠化対策として「10億本の植樹」国民運動を進めているが、両陛下の植樹も実現すればいいと思う。
 ―日本の皇室はモンゴルではどんな印象を持たれているか。
 モンゴル国民は長きにわたり、日本の皇室に非常に高い関心と深い敬意を抱いてきた。陛下の学問への姿勢や自然科学に対する探究心、皇后さまの国際経験と優雅な人柄、長女愛子さまの成長の姿など、皇室の活動はモンゴルでも報道され、特に若い世代で親しみを持って受け止められている。
 上皇ご夫妻、秋篠宮ご一家の活動も、日本の文化と礼節の象徴と受け止められ、皇室への尊敬の念は広く浸透している。このため、両陛下の訪問に対する国民の反応は極めて熱意に満ち、地方を含め全国で歓迎の機運が高まっている。 
〔写真説明〕天皇、皇后両陛下のモンゴル公式訪問を前に、インタビューに答える同国のバヤルサイハン駐日大使=6月17日、東京都渋谷区
〔写真説明〕天皇、皇后両陛下のモンゴル公式訪問を前に、インタビューに答える同国のバヤルサイハン駐日大使=6月17日、東京都渋谷区

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