5月の対中輸出、16年ぶり低水準=関税合戦で取引縮小―米商務省

 【ワシントン時事】米商務省が3日発表した5月の貿易統計(通関ベース、季節調整前)によると、モノの取引に限った中国に対する輸出は前月比20.0%減の65億5300万ドル(約9500億円)となった。2009年9月以来、約16年ぶりの低水準。米中貿易摩擦を背景に取引が大きく縮小した。
 トランプ米政権による高関税措置に対して中国が報復関税を発動した。中国からの輸入も19.2%減の204億9400万ドル(約3兆円)だった。
 国・地域別の貿易赤字では対中国が139億4100万ドル(約2兆円)と20年3月以来の低水準となった。赤字額の上位はメキシコ、ベトナム、中国と続き、日本は10位。
 米政権は4月の自動車関税に加え、5月には自動車部品にも追加関税を課した。日本からの自動車輸入は前月比11.9%減だった。
 モノとサービスを合わせた全体の貿易赤字(国際収支ベース、季節調整済み)は18.7%増の715億1700万ドル(約10兆円)だった。赤字拡大は2カ月ぶり。中国向けが落ち込んだ影響で全体の輸出は4.0%減の2790億ドル(約40兆円)、輸入は0.1%減の3505億1700万ドル(約50兆円)。 
〔写真説明〕コンテナを積んだ貨物船=6月25日、米ロサンゼルス港

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