今季予選落ちゼロの安定感はなぜ? 初V狙う石坂友宏が“三面構造”の「抜けがいい」新武器を投入

<JAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIP by サトウ食品 事前情報◇25日◇西那須野カントリー倶楽部(栃木県)◇6956ヤード・パー71>

2019年にプロ転向を果たし、ツアー未勝利ながらも、ツアーデビューシーズンの20-21年シーズンからシード選手として戦い続けているのは25歳の石坂友宏だ。今季もここまで全試合に出場し、予選落ちはない。安定感のあるゴルフで、いつ勝ってもおかしくない若手有望株の一人だ。
そんな石坂には、ツアー会場でも欠かさず取り組む練習がある。それが「バンカーからのショット練習」だ。基本的に、選手たちは芝生の上からアイアンショットを繰り返すが、石坂は芝生からの練習を終えるとウェッジではなくアイアンを手にバンカーに向かう姿をよく見受ける。バンカーは足場が不安定で砂の抵抗もあり、正確なインパクトとバランスが求められる場所。そんな状況での練習は、スイング全体の安定性を高めるのだ。

その理由に「普通の芝生で打つよりも、バンカーで打ったときのほうが難しいですし、そこでしっかりクリーンに打てればショットの精度が上がると思う。なので、毎回の練習で必ずバンカーからのショットは打つようにしています」と明かした。「基本に戻れるというか、悪くなった時のアドレス軸の位置や、リズムなどの修正にもつながる」。石坂にとってバンカー練習は調子の“バロメーター”とも言える重要なルーティンだ。

さらに「ここ5試合で左打ちの練習にも取り組んでいます」とキャディバッグには左用の7番アイアンを忍ばせている。右利きゴルファーにとって、左打ちはスイングの安定性向上や体の使い方を理解する上で、多くのメリットがある。「スイングバランスもですし、なんか初心者みたいになれる。初心に戻って…みたいな感じでスイングと向き合えます」。こうした地道な取り組みが、石坂の安定感を支えている。

そして今大会では、新たな“武器”も投入された。契約するテーラーメードから、ヘッドに『P8CB』の刻印がされており、新シリーズのアイアンと思われる。このアイアンは、現在、DPワールド(欧州)ツアーで戦う同契約選手の中島啓太もテストしているという。同社の担当者は「まだ詳細は言えないのですが…」と口ごもるが、石坂は「たまたま打ってみたらすごく良かった」と、練習日から本格的にテストを開始し、早々に投入を決めた。

以前まで使用していた『P7CB』と比べて「少しヘッドが大きくなったような感じがあって、顔の優しさを感じました」と、さらに相性の良さを実感。「ヘッドが大きく感じてあまり好きじゃない人もいると思うんですけど、僕はむしろそのほうが好きで安心感があります」と好印象を語る。さらに「実際に打ってみると抜けがめちゃくちゃ良かったです」と手応えも十分で、即投入に至った。

「ソールが3面になっている感じで、それが実際に効いていて、抜けがいい」。新アイアンのソールは三面構造で、丸みを帯びた形状が特徴。これにより芝との摩擦が抑えられ、抜けの良さを実現している。加えて「(球の)高さもでますし、打感も潰れる感じと、押しこむ感じがあってすごく良い」と、打感・弾道の両面で好印象を持った。「アイアンは気持ちよく打てないとスコアも出ない。まだ打つ回数はそんなに多くないんですけど、いいフィーリングで打てています」と確かな手応えを感じている。

新しい武器も入れて、ゴルフの調子も悪くない状態で今大会を迎える。「はやく優勝して、僕に合ったクラブに調整してくれているメーカーさんや、応援してくれている方々に恩返しをしたい」と胸の内を明かす。今年は「JTに出ること」と、21年大会以来3度目の出場を目指している。取り組んできた地道な練習と、信頼の新ギアを武器に、念願の“初優勝”を手にしたい。(文・高木彩音)

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