
航空機座席メーカーのトンプソン・エアロ・シーティングが、ドイツで開催された「航空機インテリアエキスポ2025」で、革新的な設計を持つビジネスクラスを公開しました。どのようなものなのでしょうか。
座席横にある「ちっさいスペース」がポイント
航空機座席メーカーのトンプソン・エアロ・シーティングが、ドイツで開催された「航空機インテリアエキスポ2025」で、革新的な設計を持つビジネスクラスを公開しました。レストランの4人がけテーブルのように、2席のビジネスクラスシートに4人が座って食事や会話などを楽しめるという座席仕様「VantageNOVA First」です。どのようなものなのでしょうか。
VantageNOVA Firstは、ビジネスクラスの最前方中央席エリアへの搭載が予定されています。「スター・コンフィギュレーション」と呼ばれる同シートのこの配置は、中央の2席は足元が機体の中心部へと向かう角度で設置されているものの、通路側のスペースは「バディシート」と呼ばれる補助席となっており、4人がけ席として利用する際は、残りの2人がこのスペースに座ります。また、「バディシート」は乗客が座席をフルフラットにして睡眠をとる際、ベッド面の足元として活用できるため、通常のビジネスクラス席より広くベッドスペースが取れるというメリットも打ち出されています。
2つの席は普段は仕切り板で隔てられていますが、これは可動式で2席をつなぐことができ、さらに中央の2つのテーブルが連結し、1つの大きな4人席向けのテーブルとして活用できます。
同社によるとVantageNOVA Firstは、これまでのビジネスクラス席と同じスペースを用い、ゆえに他のビジネスクラスの席数・スペースに影響を及ぼすことなく、他に類を見ない、より広々とした空間とラグジュアリーなフライト体験を実現できるとしています。