ウッドからついにアイアンまで… 比嘉一貴がほぼオール“外ブラ”の構成に【春のクラブチェック】

国内男子ツアーがいよいよ開幕。オフシーズンを通して試行錯誤を重ね、クラブセッティングに変化が見られる選手も多い中、注目はクラブ契約フリーとなった比嘉一貴。開幕戦に向けて、試行錯誤の末に選んだ14本をバッグに詰め込んできた。
昨年からウッドには“外ブラ”を採用する傾向が見られた比嘉一貴だが、その流れは今季、アイアンにまで拡大。バッグ全体を見渡しても、構成のほとんどが海外ブランドとなっている。

ドライバーから5番ウッドまではPINGの『G440』をセレクト。「とりあえずMAXを打ってみたら、よかった」と、ドライバー選びはシンプルそのもの。低スピンモデルの『LST』なども候補にあったが、「スピンが無いと曲げたり高さを出したりと、コントロールしにくい」との理由から、MAXが最も操作性に優れるという判断だ。

このドライバーを投入したのは、2月のアジアンツアー「ニュージーランドオープン」。結果は2位フィニッシュと、いきなり好成績を叩き出した。

フェアウェイウッドについては、昨年同社の『G430 MAX』を使用していた流れで新作にシフト。ウッド類は概ね新モデルへ移行する中で、唯一スタメンとして残り続けているのが、タイトリストの『TSR1』9番ウッド(23度)だ。

「7番ウッドだと5番ウッドと距離が近くなる。でも9番ウッドは距離も落とせるし、飛ばせるし」と語るこの一本は、ロングアイアンで球が上がらないという課題を補う存在として、信頼を寄せる。

ウッドの番手構成には明確な意図が感じられるが、気になるのはシャフトの“統一感”が無いこと。メーカーもモデルもバラバラで、ドライバーにはディアマナ『BB 63X』、3番ウッドはグラファイトデザイン『IZ 7X』、5番・9番ウッドは同社の『VF 8X』が挿さっている。

ただ、本人の中では違和感は無い。3番ウッドには『VF』が合わず、『IZ』の方が「高さも出しやすく、つかまりやすい」と感じたものの、全体の流れについては「振り感を変えてシャフトに合わせることも無いですし、長さも変わるからシャフトも変わるかなっていう感覚」と、このシャフト構成になった経緯を明かした。

そして、アイアンもブリヂストンからキャロウェイへと大胆チェンジ。昨年までは『B-Limited 220MB』といういわゆるマッスルバックを使用していたが、今季の開幕戦ではキャロウェイの『X FORGED』を投入。

「打ってみて、球が上がりやすいし、ラインも出るし使ってみようかなと」。数あるクラブを試す中でたどり着いた一本だが、投入したのは開幕戦のわずか1週間前。まさに“ほやほや”の新戦力だった。ただし、これが今季のエースになるかは未定。契約フリーだからこそ、「まだまだ他のアイアンも試してみたい」という思いが強く、場合によっては“週替わり”アイアンになる可能性もありそうだ。

一方、ウェッジだけはブリヂストンの『TOUR B プロトタイプ』から変わらず。パターはオデッセイ『ホワイトホット OG #5CS』などを使用してきたが、現在はスコッティ・キャメロンの『ファストバック 1.5』のプロトタイプをバッグイン。ただしこれも「替わるかもしれない」と、スタメン入りかは未定。契約フリーだからこそ選択肢は無限大。比嘉一貴の“クラブ探しの旅”は、まだまだ続いていく。(文・齊藤啓介)

【比嘉一貴のクラブセッティング】
1W:ピン G440 MAX(9度ディアマナ BB 63X)
3W:ピン G440 MAX(15度Tour AD IZ-7X)
5W:ピン G440 MAX(18度Tour AD VF-8X)
9W:タイトリスト TSR1(23度Tour AD VF-8X)
5I~PW:キャロウェイ X FORGED(プロジェクトX 6.0)
51度:ブリヂストン TOUR B BRM2(プロジェクトX 6.0)
55,59度:ブリヂストンTOUR B プロトタイプ(プロジェクトX 6.0)
PT:スコッティ・キャメロン ファストバック 1.5
BALL:ブリヂストンTOUR B X

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