「花粉症で車内もくしゃみ地獄だ!」解決策ないの? “秘密兵器”になるかもしれないアイテムとは

花粉症の人には辛いシーズンである春、どうにか車内だけは快適にと思う人もいるかもしれません。具体的にどのような方法で対策をすれば、車内環境はよくなるのでしょうか。

車内でくしゃみ連発や鼻水はできれば避けたい!

 現在シーズン真っ盛りな花粉、花粉症の辛い人にとっては、実は外を歩くときだけではなく、車を使用する際も花粉対策が有効です。カーライフにおける花粉対策を紹介するとともに、現在の自動車は花粉対策がどこまで進化しているのかを紹介していきます。

 車に乗るときの花粉対策としてよく話題に上がるのが、空調の内気循環と外気導入の切り替えです。「外から空気を取り込む外気導入よりも、内気循環にした方が花粉の影響を受けない」という意見があるのです。

 実際にこの問題はJAFのユーザーテストで実験がされています。その結果、外気導入では花粉が確認できているものの、車内に入る花粉の量は極僅かとなったのです。内気循環を多用するよりも、乗車前に服をはたいて衣類に付着した花粉を落とす方がよほど効果的と言えます。

 一方で、内気循環をずっと使用していると車内の二酸化炭素濃度が大きくなります。こうなると眠気や頭痛を感じやすくなり、居眠り運転の危険性や健康への影響が心配されます。なので、花粉の時期でも定期的に外気導入を行うことがオススメです。

 とはいうものの、結局のところは、花粉を完全にシャットアウトすることは非常に困難です。しかしエアコンフィルターを取り換えることで、改善されることがあります。カー用品店の担当者に話を聞くと以下のようなアドバイスをもらいました。

「ほとんどのクルマにはエアコンフィルターが装備されていて、空調が車内へ入れる空気はこのエアコンフィルターを通ります。ひと昔前まで、エアコンフィルターには特にメーカーごとの大差はありませんでしたが、近年はエアコンフィルターの性能も向上して様々なものがあります」(カー用品店担当者)

花粉などに対応したフィルターがかなり有効?

 担当者によると、こうした工夫のひとつが、不織布のフィルターの表面に独自のコーティングをすることなのだそう。

「コーティングにより静電気を持たせて花粉よりも小さなPM2.5などもフィルターに付着させる効果を持たせています。また、不織布フィルターに活性炭を敷き詰めて、匂いの原因となる微粒子をキャッチさせる効果を持つフィルターも今では一般的になっています」(カー用品店担当者)

 具体例としてデンソー製のクリーンエアフィルターを例に見てみましょう。このフィルターにはたんぱく質由来の抑制剤塗布層と言われる層があります。

「スギ花粉やダニの死骸由来のたんぱく質の作用を抑制する溶剤が塗布されたこの層では、付着したスギ花粉やダニの死骸由来のたんぱく質の作用が2時間で80%以上減少するのです。スギ花粉を例に取ると、付着してからたんぱく質の濃度は2時間で84%も減少するというデータが公開されています」(カー用品店担当者)

 このようにエアコンフィルターでは、「対花粉」の具体的な対策が施されているアイテムが増えています。車内における花粉の影響が気になる人は、対花粉性能の高いエアコンフィルターに交換するのもオススメと言えます。ちなみに、エアコンフィルターは年に1回程度交換しておくのがベストと言われています。

 ほかには、車載型の空気清浄機を取り付けるという方法もあります。

「この分野に関しては新型コロナウイルスの流行以降、急速に進化し、性能が向上しているうえ、今はドリンクホルダーに設置するタイプなど省スペースに取り付けるものから、シートに取り付ける大型の車載用のものまで様々です。電源に関しても、USBポートつきのクルマが増えたことからUSB給電タイプのものが主流になりつつあります」(カー用品店担当者)

 またクルマ側の進化という面では、最近、クルマのエアコンに「ナノイーX」などの技術が搭載されていることがあります。ナノイーXは、空気中の花粉のタンパク質を変性させ、働きを抑える技術だそうで、直接花粉などを付着させ、溶剤で抑え込むというエアコンフィルターとはまた違ったメカニズムとされています。こちらは車内に持ち込んでしまった花粉などに有効と言われているシステムです。

 ただクルマが進化しているからといってクルマを買い替えるのは簡単なことではありません。まずは普段できる対策から少しずつ行っていくのが有効な花粉対策と言えます。ちょっとした気遣いで変わるはずなので、花粉に悩まされている人は乗車前に花粉を落とす意識をしてみるといいかもしれません。

 ほかにも、花粉の時期はこまめな洗車も効果的といえます。実はボディの塗装面に付着した花粉は、雨が降り固まるとシミの原因となるやっかいな存在です。愛車を守るほか、自身も花粉で辛い思いをしないためにも、こまめな洗車が必要です。洗車機を使ってもいいので、泡でしっかりと洗車することをオススメします。

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