“世界初”コマツ 水素エンジンで動く「ダンプトラック」実験開始 将来の建機の姿? 実は電気より優秀な部分も

動力源の選択肢の一つとして検証する。

動力源の選択肢の一つとして検証

 コマツは2025年2月19日、鉱山機械の主力機種である大型ダンプトラックHD785に水素専焼エンジンを搭載したコンセプトマシンを開発し、実証実験を開始したと発表しました。

 HD785は最大積載量が約92トンの大型ダンプトラックです。このクラスの車両に水素エンジンを搭載するのは、世界初の試みといいます。

 同社は今回の実証実験を通じて、水素エンジンの活用に向けた知見を蓄積し、未来の「水素建機」の開発につなげていく方針です。

 今回のコンセプトマシンは、ドイツKEYOU社と共同開発した水素エンジンと水素タンクシステムを搭載しています。水素タンクは運転席横のプラットフォーム上に搭載し、水素搭載量の最大化を実現。また、運転席横の視界性を確保するため、キャブ内外にカメラやモニターを新たに設置しているのが特徴です。

 なお、実証実験では、走行性能や連続稼働時間、燃費などのデータ収集と、高圧水素ガスの使用に際する安全確保策を確認します。水素エンジンのダンプトラックは、水素燃料電池やEVと異なり、ディーゼルエンジン車両の部品の多くをそのまま使え、コストを抑えられるというメリットがあります。

 ダンプトラックを運用している鉱山採掘業界などでは、カーボンニュートラル実現に向けた動力源の選択肢として水素エンジンを希望している企業も多いということで、コマツは業界団体や関係者と連携し、インフラ整備なども含めた課題の解決を図っていきます。

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