現存唯一!? 長崎の路面電車でしか見られない「ここだけ」の風景とは

長崎電気軌道に線路上空の有効活用で生まれた、“路面電車で唯一”とされるトンネルがあります。しかし長崎電気軌道にはこのトンネルほか、“トンネルのようなもの”も存在。“トンネル”と“ようなもの”、ややこしいことになっています。

「トンネル」と「トンネルのようなもの」がある複雑な長崎

 長崎市内を走る長崎電気軌道に、現在“路面電車で唯一”ともされるトンネルが存在します。

 トンネルの名は「西洋館トンネル」で、長さ74m。平和公園に近い浜口町~松山町間に存在し、その名の通り、長崎電気軌道の子会社が運営する複合施設「長崎西洋館」のなかを通っています。
 ただ長崎電気軌道ではほかに、“トンネルのような場所”があります。市役所に近い桜町~公会堂前間、市営桜町駐車場や国道34号をくぐる170mほどの区間です。西洋館トンネルよりずっと長いですが、長崎電気軌道によると、こちらは「トンネル」ではないといいます。

「浜口町付近では、都市開発に関係し一部でルート変更が必要になり、社有地を線路で分断する形になりました。そこで社有地を有効活用するため、線路をまたぐ形で長崎西洋館を建設し、1990(平成2)年にオープンしました。このとき国に対し、西洋館のなかを通る部分を『トンネル』として届け出ています」(長崎電気軌道)
 このため、「西洋館トンネル」は法令的に「トンネル」である一方、駐車場や道路の下を行く桜町~公会堂前間は、トンネルではなく「立体交差」扱いとのこと。
 ちなみに、「長崎西洋館」のなかには、長崎電気軌道の歴史を伝える「長崎路面電車資料館」があります。

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