ロシア軍戦力増強へ 約30年ぶりに生産再開した超大型爆撃機 量産体制整う

生産工場を近代化。

2027年までに10機納入予定だが…

 ロシアの国有の航空機会社であるユナイテッド・エアクラフト・コーポレーション(UAC)は2024年6月24日、新型Tu-160M戦略爆撃機の生産工場3か所の近代化を完了したと発表しました。

 近代化を完了したのは、カザン航空機工場の試作センター、機械組立センター、飛行試験センターとなります。同工場は、北大西洋条約機構 (NATO)などのいわゆる西側陣営では「ブラックジャック」のコードネームで知られるTu-160Mの生産拠点です。 元々同機の原型であるTu-160は1980年代後半からソビエト連邦で運用が開始された戦略爆撃機でしたが、その後ソ連が崩壊した影響などを受け、1990年代に37機(試作機含む)を生産したところで打ち切りとなっていました。 ただ、クリミア危機などで西側との緊張関係が高まったことなどで、ウラジーミル・プーチン大統領が軍事力強化の一環で同機の生産再開を命じました。 エンジンやアビオニクスなどを一新し近代化されたTu-160Mは2022年1月12日には量産初号機が、初飛行に成功しています。 工場の近代化終了により量産は加速し、ロシア空軍は2027年までに10機のTu-160Mを受領する予定ですが、これは2018年にロシア国防省と結ばれた契約となっています。元々カザン航空機工場の近代化は2020年に完了する予定でしたので、受領時期はずれ込む可能性も考えられます。

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