ゴルフショップの店員をしながらプロを目指す伊佐治瑚乃 同級生には“女王”も…「私も頑張らなきゃ」

<日本女子アマチュアゴルフ選手権 2日日◇12日◇我孫子ゴルフ倶楽部(千葉県)◇6679ヤード・パー72>
今春、中部学院大学を卒業した伊佐治瑚乃が連日の「69」をマークし、トータル6アンダーの6位タイと好位置で初の決勝ラウンドに進んだ。2021年「日本女子学生」の9位タイを除いては全国レベルで目立った実績がない22歳が、アマチュア日本一を決める舞台で覚醒を果たそうとしている。
3アンダーの15位タイから出た伊佐治は8番までに3バーディを奪い快調にスコアを伸ばした。しかし、9番パー4で10メートルのバーディパットを2メートルオーバーして3パットのボギー。「流れを引きずってしまいました」と、続く10番パー5ではティショット、2打目からとバンカーを渡り歩き、連続ボギーとした。

それでも、悪い流れはここで断ち切り、終盤の15、17番はともに5メートルを沈めてバーディを奪取。3度目の出場で初の予選通過とし、優勝も狙える好位置で決めた。

高校時代は「全国大会に1回か、2回出たぐらい」。プロを目指す力をつけようと大学に進学したが、コロナ禍もあり、大きな実績はつくれなかった。「今は学生の試合もなくなって、あまり試合に出ていないので、今大会ではプロテストに向けて、上達している実感を得たいと思っていました」。初受験となった昨年のプロテストは2次で敗退。今大会で優勝すれば、1次、2次をパスして、最終からの受験が可能になるが「優勝を考えると力が入っちゃうと思うので、『行ける』と思い過ぎないようにやっていきたいです」と謙虚に話した。

腕を磨くのはバイト先でもあるゴルフパートナーの一宮インターインドア練習場店。伊佐治が働くショップは夜8時で閉店となるが、2階のインドア練習場は24時間オープンしており、勤務時間の前後に練習を重ねている。仕事中はメガネにマスク姿のため、お客さんにプロを目指すゴルファーであることは知られていない。

伊佐治は国内女子ツアーで2年連続女王の山下美夢有や今季から米女子ツアーを主戦場とする西郷真央と同い年。「真央ちゃんとはジュニアの試合で一緒に回って、お笑いの話題で盛り上がったので、今でもたまに連絡を取るぐらい仲良くなりました。同級生が活躍しているのを見ると私も頑張らなきゃなという気持ちになります」。伊佐治も自分のペースで着実に成長中。今大会では、はるか先を行く二人を追いかける大きな一歩としたい。(文・田中宏治)

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