「スクラップにするくらいならくれ!」退役予定のオーストラリア軍ヘリをウクライナが「譲渡要請」

支持者がデモで抗議。

トラブルで退役が早まった機体

 オーストラリアのシドニーでは2023年12月14日、陸軍で退役予定の汎用ヘリコプターであるMRH90「タイパン」をウクライナへ送るべきであると、ウクライナ支援者によるデモが行われました。

 MRH90「タイパン」は、NHインダストリーズ製のNH90のオーストラリア仕様となっています。オーストラリア陸軍は同機を45機保有していますが、2023年7月にクイーンズランド州での訓練中に墜落事故を起こした影響で、2023年9月に予定より14か月早く、2024年12月に退役することが決定し、シコルスキー・エアクラフト製のUH-60「ブラックホーク」に置き換わる予定となっています。 この機体に注目した、在オーストラリアウクライナ大使館は2023年12月19日に同機のウクライナへの譲渡を、オーストラリア政府に対して要請しました。同機は事故を起こした機体ではありますが、ウクライナはロシアと戦闘中ということで、平時のリスク評価とは違うという理由で同機を求めたようです。同機は汎用ヘリのため、兵員や物資の輸送、負傷者の搬送のほか、戦場の偵察や簡易的な対地攻撃なども行えます。 要請はあったもののオーストラリア政府は、ウクライナに同機を譲渡せず、解体する方針でしたが、オーストラリア・ウクライナ組織連盟(AFUO)やその支持者たちは反対し、「数百万ドルをかけて埋め立て地に埋めるのではなく、ウクライナに送るべき」と方針転換を求めています。

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