親子留学体験レポーvol.1 こんな3週間でした

到着から授業スタートまで
今回の留学先フィリピン・ネグロス島・ドゥマゲッティまでのフライト時間は合計約5時間半とそれほど長くないものの、乗り継ぎが必要だったために空港で一晩過ごさねばなりませんでした。乗り継ぎ場所のマニラでは外に出ないことを勧められたため空港内の簡易宿泊施設を利用。そして翌朝、目的の空港に到着すると学校のマークを掲げた現地スタッフ達が笑顔で迎えてくれました。優しそうな面々にとても安心したのを覚えています。

今日からここで生活。街と部屋にご挨拶。
空港から学校までは軽トラの荷台に乗って移動です。
日差しが違う。空気が違う。街並みが違う。目に入ってくる色が違う。
まず、この街には信号がありません。皆、巧みにすり抜けながら運転しています。車も走っていますが、バイクの横に座席を付けたトライシクルというタクシーのような乗り物が市民の足になっています。
到着までの約20分間、子供たちは基本的に無言でした。日本とはまるで違う景色と人々に圧倒されているのは間違いありませんでしたが、他に何を考えていたのでしょうか。
やがて学校に到着し部屋まで案内してくれました。二段ベッドとクローゼットが2つにデスクが3つ。シャワーとトイレ付きです。フィリピンでは基本水シャワーのみですが、ここはお湯が出ます。洋服や他の荷物を出してこれからの3週間を過ごす部屋を整えます。
引っ越ししたてのような、期待と不安の入り混じる何とも落ち着かない心境でした。

ドキドキのレベルチェックテスト
お昼ご飯を食べた後は、レベルチェックテスト。
「主役は子供で大人の英語はおまけ」なんて言いながら来たので、大学受験さながらのレベルチェックテストに約2時間かけて取り組んだ大人たちは一気にヘロヘロに…。
最後に、何に重点を置いて学びたいかのカウンセリングを受けて終了。
その間子供たちはというと、早速、優しい先生たちに囲まれて楽しそうな授業がスタートしていました。
初日で悟ったことは「もしかして本気で勉強しないとまずいかも!?」ということ。
いよいよ明日から本格的に授業がスタートします!

一週間のスケジュール
レベルチェックテストを踏まえて、1週間の時間割が決められました。
ちなみにこの学校は朝・昼・晩3食付いています。掃除も洗濯も1日おきにしてくれます。
さらに子供たちもそれぞれ授業があるので全く手がかかりません。主婦にとっては夢のような環境ですが、即ちこれは勉強に集中してくださいということですね。ちなみに休日は週末の土日のみです。

みっちり1日6時間の授業
それでは、参考までに時間割を公開します。
午前8時にスタートし、50分間の授業です。

朝食7時〜 昼食12時〜 夕食17時〜

大人の時間割(人によって異なります) 
1時間目 自習
2時間目Vocabulary
3時間目 Group Class
4時間目 Group Class
お昼休憩
5時間目 自習
6時間目Pronunciation
7時間目Reading
8時間目Conversation

子供の時間割
1時間目 Reading
2時間目 自習
3時間目 Grammar
4時間目 Pronunciation
お昼休憩
5時間目 Group Class
6時間目 Group Class
7時間目 自習
8時間目 Vocabulary

大人も子供もグループレッスン以外はマンツーマンレッスン。時間によって違う先生が担当してくれました。回数を重ねるごとに先生の個性も見えてきて、じわじわと面白くなってきます。
 
自習時間は必須です
午前と午後に50分の自習時間があります。
子供達は、この時間を自習ではなく自由時間にしていました。小学校では最大6時間授業しか経験していないのでフルに学習するのはちょっとハードです。1週間後に同世代の日本人親子が入学してきてからはあっという間に仲良しになり、もっぱらその子たちとの遊び時間として最大限楽しんでいました。
大人達はといえば、久しぶりの勉強尽くしに最初はお疲れモード。自習時間にちょっと横になるつもりがついウトウト、なんてことも時々ありました。
しかし、徐々に生活に慣れてくると、復習をしたくなってきたり、課題の単語テストに備えて勉強をしたり、ただ授業を受け流しているだけではもったいないと強く感じるようになりました。また、日本語の全く分からない先生たちと少しでも多く意思の疎通が出来たら良いなという気持ちにもなったからです。この自習時間をどう活用するかが短い期間で英語力を向上させる上でのキーポイントになると感じました。

自由時間と休日の過ごし方
夕食を終えてからは自由時間、そして土日は休日です。
親子留学専門の学校ではないので単身で来ている人も多く、特に平日は夜遅くまで皆さん自習をしていました。一方、子供達は小学校の夏休みの宿題も進めなければいけないので、その時間に充てることもありました。
留学とはいえ初めて訪れた国と街なので観光もしっかり楽しみたいという気持ちもあり、夕方にダウンタウンへ繰り出したり、休日にはレジャーを楽しんだりと滞在中は休む暇なく活動していました。

カルチャーショックも必要な体験
夕方、学校のトライシクルで送ってもらい街探索へ。
海沿いの気持ちの良い散歩道を行くと、小さな屋台が立ち並ぶエリアがあります。
せっかく来たのだからと現地の人に交じって食べていると、6歳くらいの子供が近づいてきました。そして突然歌いはじめます。当然、お金を欲しがっての行動です。ある時は、路上に座り子供に授乳している母親が歩いている私たちへ手を差し向けてくることもありました。日本ではありえない光景です。
日本と変わらないようなレストランやショッピングモールもあるこの街の中でも貧富の差は歴然としています。現地の人々がそれをどのように理解しているのか私には分かりません。私たちがどう対応するのが正解なのかも正直分かりません。
そんな大人の心境を知ってか知らずか、我が子たちも無口になり若干動揺している様子でした。街へ出るたびに楽しいこともある反面、何かしらのカルチャーショックを受けているのは側で感じていました。
美しく整えられた先進国へ行くのも素敵ですが、こうして途上国の現実を目の当たりにしてカルチャーショックを受けることも必要な経験です。
楽しいだけが旅じゃないと思うし、小さい頃に見た印象深い光景を長い時間をかけて紐解きながら大人になっていくことって、人生の面白いオプションだと思いませんか?

週末は羽を伸ばして遊ぶ!
さて、週末はどう過ごすか?月〜金まで英語漬けで頑張る私たちにとって重要なことです。幸いネグロス島の近くには多くの観光レジャースポットがあります。
我が家は近くの島に一泊旅行へ。実は3日間だけ夫が日本から駆け付けたので、家族全員の思い出を作ることもできました。
次の週末は、学校の生徒みんなでイルカを見に行き、最後の週末はリゾートホテルで海を見ながらプールで遊びました。他にはジンベイザメやウミガメと一緒に泳げる海へ行く人など、みんなが持っている情報を共有しながら計画を立てます。長期で滞在している人は、ゆっくりと過ごす時間も確保しつつそれぞれ楽しんでいる様子でした。
我が家はとても欲張りにレジャーを楽しみ、結果的に実にメリハリのある3週間を送ることが出来ました。

「学んで遊ぶ」ってなんて幸せなことだろう…と痛感した30代後半の夏です。

(文・亀山 美千代)

→親子留学レポート vol.2「来年も行きたい理由」に続く

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