F-35AとBどれだけ違う? プラモも「新規パーツ7割」やっぱ別物! 機密のカタマリに挑んだタミヤ新作

タミヤより「1/48 F-35B ライトニングII」が12月より発売されます。このキット、去年に発売されたF-35Aに続く製品になるのですが、同系統の機体とはいえ、かなりのパーツを作りなおしたようです。

一見同じに見えるけどそれは気のせい!?

 タミヤより「1/48 傑作機シリーズ No.125 1/48 ロッキード マーチンF-35B ライトニングII(以下:1/48 F-35B ライトニングII)」が2023年12月9日に発売されます。この製品は、世界初の超音速短距離離陸/垂直着陸(STOVL)機であるF-35Bをプラモデル化したものです。実は2022年には、通常のマルチロール戦闘機であるF-35Aを「1/48 F-35A ライトニングII」として販売しています。

実機でも外観こそ同じようですが、細かな点は全く違うといわれているF-35AとF-35B、その辺りをタミヤでもかなり忠実に再現していることは、2023年9月30日~10月1日に東京ビッグサイトで行われた「第61回 全日本模型ホビーショー」で先行公開されたF-35Bキットでも確認することができました。 F-35AとF-35Bの違いは、短距離離陸や垂直離発着をできるか否かですが、実機はもちろん、模型においても単に機体に回転式のエンジンノズルが付き胴体にリフト・ファンを取り付けただけではありません。 当日ブースで「1/48 F-35B ライトニングII」の製品解説をしていたタミヤ担当者によると「ウエポンベイもB型の方が小さくなっています。さらに機体の中央部分にも盛り上がりがあり、エンジンノズルの先端の形状も変わっています」とのことでした。そのため、「1/48 F-35A ライトニングII」で使用していたパーツの流用はかなり厳しいとのことで、「約70%が新規金型のパーツです」と明かします。

少ない資料で徹底的に観察!

 模型の場合、同系統で別仕様の機体や車両が出た場合、通常は30%程度の新規パーツとなります。その基準を大きく上回る「1/48 F-35B ライトニングII」は、もはや全く別の製品といって過言ではないほど、パーツの共有がありません。 プラモデルでもこれほど変わってくるので、実機の細部はもっと違うことが容易に想像できます。担当者も「開発前からこうなることは予測していました」と話します。 しかもこの細かい変更点を、タミヤの開発スタッフ陣は、限られた資料で行う必要がありました。というのもF-35はA型、B型ともに最新鋭の第5世代ジェット戦闘機に分類されており、機密のカタマリだからです。 そのため、エアショーや基地のイベントなどでも機体から離れた距離でしか観察することができません。それにも関わらず、駐機中や飛行中の写真などを集めて再現したとのことでした。担当者も「ウエポンベイなどは、開いている状態をショーで見せたりするので、その場面をジックリ観察して、AとBの大きさの形状の微妙な違いを想像しました」と苦労を語ります。

 ちなみに、タミヤの「1/48 F-35B ライトニングII」は、「駐機状態」「短距離離陸状態」「垂直着陸状態」の3タイプを選んで組み立てが可能で、特徴的なエンジンダクトだけではなく、機体中央下部の「偏向ルーバー」も2種類用意されているという気合の入った製品になっています。 A型、B型ときた以上、艦載機タイプであるC型も発売するのか、気になるところですが、担当者に話を聞いたところ、その意欲はスタッフにはあるとのことでした。

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