「あ、クルマが燃えてる!」そのまま通過はヤバイ? 首都高「火災車両を追い越さないで」 見かけたらどうすべきか

山陽道のトンネルで激しい火災があり、復旧までに数か月間を要しているように、特にトンネル内での火災は重大事故につながる可能性があります。首都高はSNSで、「火災車両を追い越さずに停まって」と呼びかけていますが、トンネル以外の箇所ではどうなのでしょうか。

トンネルでの火災はヤバイ!

 首都高速道路が2023年10月31日、公式X(旧Twitter)で「トンネル火災時のお願い」と題し、実際に起きたトンネル火災の動画を公開しながら注意を呼び掛けています。

 動画は10月20日に発生した湾岸線 多摩川トンネルにおける車両火災の状況です。右車線の火災車両を後続車が追い越して通過していると、突然……ブシャァァァ―――!!!! 天井のスプリンクラーが作動し、定点カメラの視界は完全にふさがれ、通過していた車両は思わず(?)その場に停止してしまいました。 首都高速道路によると、トンネル火災時には「まず停まってほしい」といいます。「特に火災現場付近の場合は、必ず火災車両の手前で停車してください。火災車両の先は煙が充満し、前方が全く見えない可能性があるため、絶対に火災車両を追い越さないで」と話します。 ひとたびトンネル火災が発生すると、煙や水噴霧(スプリンクラー)により視界が悪くなる場合もあり、追突事故の危険も高まり、避難者とも衝突する恐れがあることから、「前方車両が止まらなくても、あなたが止まれば後続車両を危険から守ります!」と呼びかけています。 これはトンネルに入る手前でも同様で、内部の火災が発生すると、坑口の警告板で「通行止」と表示されます。それでも、「前方車両がトンネルに入る中、止まるのは勇気がいりますよね…」として、この場で先陣をきって停止する「ファーストペンギン」を募集するとSNSで投稿してもいます。

トンネル以外の火災はどうすべき?

 トンネル火災に遭遇した場合、このほかにも注意すべきポイントがあります。 首都高によると、停止するときは緊急車両の通行ができるよう左側もしくは右側にクルマを寄せてほしいとしています。ただしトンネル内では「非常口の前には停車しない」こともポイント。そしてトンネル内にいる場合は、車を降り非常口に避難してほしいそうです。なお、非常口はトンネルの出入口のほか、壁のなかに安全な道路下へ降りるすべり台などが設置されているところもあります。 その際、「キーは置いたまま」「窓ガラスはしっかり閉め」「連絡先を書いたメモを残し」「ドアはロックしない」とったことも呼びかけています。 火災現場付近にいる場合はどうでしょうか。とにかく火災から遠ざかるように避難して身の安全を確保することが大切ですが、安全が確認でき、火の手が背丈を超えない程度の場合は、トンネル内に設置してある消火器または泡消火栓を使用し、初期消火を行ってほしいとのこと。しかしながら身の危険を感じた場合は、すみやかに避難してほしいとしています。 前出した山陽道のトンネル火災以降、道路に甚大な被害を与える車両火災への注意喚起を強化しています。NEXCO中日本名古屋支社によると、中京圏だけでも車両火災が年およそ60件発生しているとか。「車両火災は点検で防げるケースもある」として出発前の点検を呼び掛けています。

 では、トンネル以外で火災車両を発見した場合はどうすべきでしょうか。「火災車両や前方の状況を確認し安全にお進みください。火災車両から安全に通行できる空間(十分と思われる距離)がない場合や、煙などで前方の安全が確認できない場合は、追い越さずに左側または右側に寄せて、パトロールカーや消防車などが通行できるように中央部を開けてください」(首都高速道路) 火災車両の前方が見えなかったり、通れそうにない場合は、トンネル火災と同様の行動が望ましいようです。「車両の外へ出られる場合は後方の安全を確認し、安全な場所へ避難してください。危険なので火災車両に近づかないようにしてください」とのことでした。

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