悲願の初シードへ 鶴岡果恋はボギーフリーで8位発進「勝てるゴルフをしていないとシードは無理」

<樋口久子 三菱電機レディス 初日◇27日◇武蔵丘ゴルフコース(埼玉県)◇6650ヤード ・パー72>
 
初シードに向けて正念場の鶴岡果恋が上がり2ホールの連続バーディで「69」をマークし、3アンダーの8位タイと上々の滑り出しを見せた。先週の「NOBUTA GROUP マスターズGCレディース」は38位タイでポイントを上乗せしたものの、メルセデス・ランキング(MR)は56位へと1ランクダウン。同50位以内のシード権獲得に向け、好発進の今大会は是が非でも上位で終わりたい。
鶴岡が今大会で掲げたテーマは「ボギーを減らすこと」。先週は4日間で13バーディを奪いながら、ボギー、ダブルボギーがかさんで、トータルスコアは2オーバーだった。ところが、今大会の初日は出だしの10番からいきなりのピンチを迎える。「フェアウェイのいいところから9番アイアンでペラって外しちゃいけないところに行きました」。パーパットは3メートルを残したが、これを沈めたことで、徐々に流れができた。
 
15番パー3ではもう少しでホールインワンというスーパーショットで30センチにつけて初バーディ。後半は「チャンスを外して、外して」という展開だったが、8番で5メートルを決めると、9番は12ヤードを52度のウエッジで沈め、チップイン・バーディで締めくくった。終わってみれば、目標通りのボギーフリー。チャンスを決め切れなかったことよりも、ボギーを打たなかったことに納得した様子だった。
 
好調の要因はティショット。「ドライバーが得意なのに最近方向が出なくなっちゃって、でも、今朝の練習でコツをつかんだんですよ。ビュンビュン振れて、いい感じです」。課題だった方向性だけでなく、飛距離にも手応えを感じている。そのコツを尋ねると「人に教えるとできなくなるジンクスがあるからなあ(笑)」と少し勿体ぶった後に「ボールを左目で見るようにしました」。これにより、自然とインパクトで頭が残り、方向も定まるようになったという。
 
ツアーは今大会を含めて残り5試合だが、MR50位前後の選手たちは原則、次週の「TOTOジャパンクラシック」、最終戦の「JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」には出られないため、今大会を合わせて実質残り3試合しかない。「MR55位以内には絶対入らなきゃいけないし、勝てるぐらいのゴルフをしていなければ、シードは無理。上位にいるときの最終日が課題ですけど、まずは2日目にどんな展開になるかですね。楽しみです」。今週は最後までボギーの少ないゴルフを貫き、初シードへ、大きく前進する。(文・田中宏治)

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