アマ馬場咲希の“プロへの道”がスタート 米予選会→プロテストも「海外に行ったことを言い訳にしないように」

<LPGA Qスクール(予選会)セカンドステージ 事前情報◇16日◇プランテーションG&CC(米フロリダ州)、ボブキャット・コース=6543ヤード・パー72、パンサー・コース=6363ヤード・パー72>

アマチュアの馬場咲希(代々木高3年)が、フロリダから“プロ”への第一歩を踏み出す。今週は米国女子ツアーの来季メンバー入りをかけた戦いがスタート。まずはここで上位に入り、11月30日~12月5日にアラバマ州で行われる最終予選会(Qシリーズ)行きを決めたい。
このコースを訪れるのは2度目。4月に出場した「オーガスタナショナル女子アマチュア」後に、準備のためプレーして以来の芝の感触を味わっている。練習ラウンドを行った日曜日、そして月曜日とコースには強い風が吹き込んできたが、それも織り込み済み。ただ「春に来た時も風が強かったし、そのイメージを持ってきたんですけど、やっぱり強かったですね(笑)」と、警戒するポイントに変わりはない。

このステージ2ではボブキャット、パンサーという2つのコースを使用するが、ともにグリーンが小さいのが特徴。砲台になっている場所も多く、「どう読むか」と風向きには神経をすり減らしそう。だがそのグリーンのコンパクトさは、乗せればチャンスという状況も生み出す。「ピンが振られても、そこまで(デッドに)狙わなくていい。そういう攻め方をしたい」と、逆手に取るマネジメントを心がけていく。

高校3年生の馬場にとって、ここから日米を股にかけてのいわば“就職試験”が始まる。この米予選会を終えると、31日からは岡山県のJFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部で行われる日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)の最終プロテストが待つ。タイトな日程にはなるが、それは本人ももちろん承知のうえ。「ここ2年間は海外遠征が終わった直後に、すぐに日本で試合ということも多かったので、海外に行ったことを言い訳にしないようにしっかりと調整したいです」と、この2年間で培った経験も生かしたい。

順当に進めば、大きな決断を迫られる場面が訪れることにもなる。日本ツアーの来季出場権を争うことになる最終QT(11月28日~12月1日)と、米国のQシリーズの日程が重なるため、そのどちらかを選択する必要がでてくる。これに関しては、「話し合ってはいます。『どうする?』って」とチームの議題のひとつだが、今はとにかく目の前のラウンドに集中。その結果や状況を踏まえ、判断していく。

ここが生まれて初めて参加する“QT”という場だが、コースではいつも通りの笑顔も見られ、「雰囲気はすごく好き」と物怖じする様子は感じさせない。その“好き”のなかで特に目を輝かせるのが、日本とは異なる芝質。「プレーしていて楽しい。特にアプローチは、芝によって打ち方や番手を変える場面も多い。もともとやってなかったことを、『こういうのもいいかも』って発見するのも楽しいです」。本番直前でも、こんな“遊び心”は忘れない。

迷ってきた米国予選会出場だが、挑むことを決めたらあとはやるだけ。「QTもプロテストも、どういう感じで臨めばいいのかは分からないけど、自分らしくいいプレーができるように」。まずは“第一関門”の突破を目指す。(文・間宮輝憲)

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