
<富士通レディース 事前情報◇12日◇東急セブンハンドレッドクラブ(千葉県)◇6697ヤード・パー72>
「富士通レディース」で、古江彩佳が日本人選手初の同一大会3連覇に挑む。5連覇を達成したアニカ・ソレンスタム(スウェーデン)をはじめ、これまで3連覇を達成したのは3人のみですべてが外国人選手。この偉業達成の背中を押すのは、古江が胸に秘める強い思いだ。
「最終戦、リコーカップに出たいです」と、強くはっきりと口にした古江。最終戦「JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」の出場資格は、当該年度のJLPGAツアー優勝者、USLPGAツアー優勝のJLPGA会員、11月7日時点のロレックスランキング50位までのJLPGA会員、そして出場人数が40人に満つるまでのメルセデス・ランキング上位者(大会開催前週まで)となっている。
古江は10月12日時点のロレックスランキングは21位で、メルセデス・ランキングが27位。このまま順位を維持できれば、最終戦の出場資格は得られるが、この段階で出場を確実にするためにも、優勝の栄冠を手にしたいという思いは強い。
「そこまで調子は上がりきっていない状態ですが、自分のゴルフができるように集中していきます。悪いほうを考えてしまい、ショットに集中できていないところがあるので修正していきます」と、自身の状態を冷静に話す。
とはいえ2019年大会ではアマチュア優勝を決め、翌20年は2位タイフィニッシュ。そして21年、22年と連覇を達成。「得意なほうのコースではあります」とやや謙遜するが、開催コースの東急セブンハンドレッドクラブとの相性は悪いはずがない。
米国女子ツアーで2年間戦い、古江は確実に成長し強くなっている。自身も「アプローチが上手くなったんじゃないかな。打ち方の引き出しも増えました」と言う。昨年大会の古江の優勝スコアはトータル16アンダー。コースとの抜群の相性と米ツアーでの成長は、そのスコアを上回る結果を出すに違いないだろう。古江の胸の内で燃える闘志に期待したい。(文・河合昌浩)