
エレクトロニック・アーツ(EA)株式会社は27日、9月のラ・リーガのプレイヤー・オブ・ザ・マンス(POTM/月間MVP)候補にノミネートされた5選手を発表。レアル・ソシエダに所属している日本代表MF久保建英も選出された。
今シーズンよりラ・リーガが運営する全大会の命名権を取得しているEA株式会社は、新たなロゴやグラフィックの導入などビジュアル要素のリブランディングを実施しており、ゲームブランド『EA SPORTS FC』シリーズと関連した月間MVP候補選手の発表も担っている。記念すべき初回の月間MVP表彰は8月31日に行われ、同月はレアル・マドリードに所属しているイングランド代表MFジュード・ベリンガムが輝いていた。
今回は9月の月間MVP候補となる5名の選手が発表され、レアル・ソシエダで“エース”として活躍している久保もノミネートされた。今季も開幕から右ウイングを主戦場にスタメン出場を続けている久保は、8月に行われたラ・リーガの3試合で1ゴール1アシストを記録。しかしチームはいずれの試合もドローで終えており、勝利へ導くことはできていなかった。
このような状況で迎えた9月の初陣となるラ・リーガ第4節、グラナダとの一戦で久保が魅せた。立ち上がりの9分、ピッチ中央付近でルーズボールに反応したブライス・メンデスが背後のスペースへスルーパスを送ると、抜け出した久保が冷静にGKとの1対1を仕留める。35分には同点ゴールを許したが、44分には右サイド開いた位置でマリ代表DFアマリ・トラオレからのパスを受けると、カットインから左足一閃。左足から放たれた一撃は美しい弧を描いてファーサイドに吸い込まれた。後半は撃ち合いの様相となったが、レアル・ソシエダは5-3で今季初白星を飾っていた。
レアル・ソシエダ加入後初の2ゴールで勢いに乗った久保は、続く第5節レアル・マドリード戦でも躍動。5分、カットインから左足で低い弾道のクロスボールを供給し、U-21スペイン代表FWアンデル・バレネチェアの先制弾を演出すると、11分には得意のカットインから強烈なミドルシュートでゴールネットを揺らす。だが、久保のシュートはオフサイドポジションにいたスペイン代表FWミケル・オヤルサバルの背中に当たっており、得点は認められなかった。後半に入るとレアル・ソシエダはレアル・マドリードの猛攻を受け、1-2で逆転負けを喫していた。
そして24日に行われた第6節ヘタフェ戦では、開始2分にペナルティエリア右でB・メンデスからのスルーパスを引き出すと、左足でゴールを射抜き、2試合ぶりの得点を記録。チームはその後一時逆転を許したが、最終的には4-3で白星を掴んだ。同試合から中2日で迎えた27日開催の第7節バレンシア戦で久保に出番はなかったものの、レアル・ソシエダは1-0で勝利し、今季初の連勝を飾っている。
ここまで行われた9月のラ・リーガで、久保は3試合出場3ゴールを記録。レアル・ソシエダにとって9月のラ・リーガは残り1試合となっており、30日には第8節でアスレティック・ビルバオとの“バスク・ダービー”に臨む予定だ。
なお、久保のほかにノミネートされた選手は4名。8月の月間MVPを受賞し、9月のラ・リーガでも第4節ヘタフェ戦で劇的逆転ゴールを決めるなど、攻守でレアル・マドリードにダイナミズムをもたらしているベリンガム、9月に入ってから2ゴール3アシストと圧巻のゴール関与数を誇り、第7節終了時点で首位を走るジローナにおいて左サイドの脅威となっているU-20ブラジル代表FWサヴィーニョ、第5節カディス戦から3試合連続ゴールを記録し、開幕戦を最後に黒星がないアスレティック・ビルバオで攻撃の軸となっているガーナ代表FWイニャキ・ウィリアムス、9月開催のラ・リーガ全4試合に出場して4ゴールを挙げ、バルセロナで今季も“絶対的ストライカー”に君臨しているポーランド代表FWロベルト・レヴァンドフスキがノミネートされた。
ラ・リーガの月間MVPは投票にて決定する。EA株式会社の公式HPより投票可能で、投票は9月末まで受け付けられている。
【画像】9月のラ・リーガ月間MVP候補5名