ついに出現「中央線グリーン車」導入まであと1年半 超過密路線の”通勤風景”どう変わる? チケットの買い方は

JR中央線快速へ導入される予定のグリーン車。いよいよ試運転も始まりましたが、導入されれば一体どうなるのでしょうか。グリーン車を知らない人にとっては、見慣れないものになるかもしれません。

いよいよグリーン車両が試運転開始

 JR中央線快速へ導入される予定のグリーン車。都心の通勤輸送の大動脈の一端を担うなか、東海道・宇都宮・高崎・横須賀・総武・常磐の主要各線に対して長らくグリーン車を持たず、「通勤は座れないのが当たり前」という存在でした。 そのグリーン車がついに多くの人の目に触れるようになってきているのかもしれません。2023年8月21日頃から、実際の中央線の駅で試運転列車を目撃したというSNS投稿が増えています。グリーン車導入で、中央線の通勤風景はいったいどのように変化するのでしょうか。

●何がどうなるの? 現在の中央線は10両編成。これに2階建てのグリーン車2両を「追加」して、「12両編成」で運転されることになります。 このグリーン車増結は中央線快速の「全列車」が対象となります。大月行きや、東京方面から直通する青梅線の列車も対象となります。 グリーン車の位置は、東京側から4・5両目。既存の車両を参考にすると、1両あたり90人が座ることができます。1両の中でも2階建て部分と、ドア周辺の通常の「平屋部分」の2タイプがあり、空間の広い狭いや居住性などで好みが分かれます。 グリーン券を持っていない人はグリーン車へ立ち入ることができません。よって、グリーン車を挟んでの車両移動はできなくなります。細かいことを言えば、端のほうの一般車両に乗るために、ホーム上を歩く距離が今より多少長くなります。●いつ導入? 準備はどうなってるの? 中央線へのグリーン車導入が発表されたのは2015年。その時は「2020年度に導入予定」とされていましたが、調整や準備の遅れで2023年度末に延期され、さらに「2024年度末」に延期され、現在に至ります。 沿線利用者にとって、期待の裏返しで何かとやきもきさせる状況の中、昨年7月、新造されたグリーン車両が横浜の工場から出場。いよいよ世間の目にその姿を見せることになりました。 そして現在、いよいよ本格的に試運転がはじまり、日常的に「オレンジで2階建て」なグリーン車の姿を目にする機会が増えてきています。 車両が10両から12両に伸びるため、ホームも長くする必要があります。中央線快速や青梅線の各駅では、ホーム延伸工事が大詰めを迎えています。

中央線ユーザーには見慣れないグリーン車 そもそもどうやって乗る?

●料金はどうなる?どうやって乗るの? 現在のグリーン車の料金体系を元にすると、平日の事前清算の場合、50kmまで均一780円。東京駅発だと、西八王子駅までが49.8kmでギリギリ50km以内です。高尾発だと、四ツ谷駅までがギリギリ50km以内です。それを超えると、グリーン料金は1000円になります。 グリーン車の料金支払いは、以下の方法があります。(1)券売機で紙のチケットを買う 駅の自動券売機で、紙のチケットを買います。車内で車掌が回って来た時に提示します。(2)ホームでSuicaで精算する ホーム上の券売機で、紙と同様にチケット購入の手続きをします。Suicaの中に情報が入るので、車内で座席に座ったあと、自分の席の頭上の端末にSuicaをタッチします。ランプが赤色から「緑色」になれば、着席完了です。(3)モバイルSuica上で事前購入する モバイルSuicaアプリで「この駅からこの駅まで」というチケットを購入します。駅では何もせず、着席時に頭上の端末にスマホをタッチするだけです。 なお、グリーン定期券もあります。通常の定期券と同じ区間であれば、モバイルSuica上で購入することも可能です。●既存のグリーン車と何が違う? グリーン車両の詳細な仕様は明らかになっていません。ただ、現在判明している外観で最大の違いは「ドアが2枚両開き」、つまり普通の電車と同じ構造であること。これまでのグリーン車両は1枚扉ですが、中央線の場合はより乗降を素早くこなすため、このようになっています。

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