バルセロナ・フェミニGKコーチが来日指導「女子サッカーの未来は明るい」

 香川真司や冨安健洋、長谷川唯など、アスリートのマネジメント事業を中心に活動する株式会社UDN SPORTSは、バルセロナ ・フェメニのGKコーチを務めるオリオール・カザレス・ガルシア氏を招聘し、7月に『スペシャルGKクリニック』を実施。小学生から大学生までのGKたちに、世代ごとに時間を分け、指導を行った。

 そのガルシア氏に“バルセロナ流”のGK指導方法や、女子のGKを指導するにあたってのポイントを聞いた。

ガルシア 今日意識したのは、レベル・年齢の違う選手たちにどのように早くつたえることができるかということです。一人ひとりの選手に対してフォーカスして、その選手に合った方法でアプローチをしました。今日指導した内容はスペインでよくある方法で、実際の試合での状況に適応するためにはどうしたらいいかをトレーニングしました。

 今回、バルセロナで実際に行うトレーニングを実施しています。足元、ゴールへ向かってくるシュートに対するキャッチ、ゴールに対して向かってくる1対1の対応といったものです。基本的にバルセロナはディフェンスラインが高く、常にボールを保持して攻めるので、相手チームはそれを利用してGKとDFラインの間にボールを入れてくる形が多いので、それをイメージした1対1の対応ですね。

―――男女関係なく指導・育成についてバルセロナとしての共通意識があるということでしょうか?

ガルシア 男女ともにボールを保持する、そこからボールを失ったときの切り替えの速さが大切です。そして守備で奪ったらさらにどうするか、そこを大切にしています。つまりGKについても、基本的にはバルセロナのフィールドの選手と同じコンセプトを持ちながら成長させていかなければいけないと考えています。

―――GKの守備でいけば、男女でゴールマウスのサイズは同じですが、身体能力に差がある中で指導方法が異なる部分はいかがでしょう。

ガルシア 身長が高く、手が長い方がもちろん守りやすいです。女子の場合はそこまで身長が高くなく、腕も長くない選手もいる。そうなるとゴールを守るという部分においてはより難しくなってきます。なので、女子は男子以上にポジショニングが修正を含め、重要視されます。男子選手の場合、しっかりポジショニングを取っていなくても身体能力で守れてしまうことがある。女子の選手はちょっとだけでもポジショニングがズレてしまうだけで、やられてしまうことがありますから。

―――丁寧な仕事が求められるという部分では要求しやすいところでしょうか?

ガルシア 女子の方が、より深くディテールの部分を掘っていけます。女子選手のプレー環境もかなり変わってきて、かなり改善されてきているので、選手側も高い意欲を持ちながらトレーニングしてくれます。

―――女子サッカーの未来はどう見ていますか?

ガルシア バルセロナ・フェメニはカンプ・ノウを観客で埋めることができていて、男子に負けないくらいバルセロナとしての地位を確立し、バルセロナとしての姿を見せているから、観客もしっかりとそれを認めて見に来てくれています。初めてバルセロナを見にきた観客に対しても、私たちは印象付けることができているので、もう一度来てもらえるチャンスがあります。女子サッカーの未来は明るいです。クラブも期待していますし、毎年より成長することができると考えています。

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