日本最南端・沖ノ鳥島で「大型船の直接係留」が可能に!? 活動拠点整備に今年度88億円

満潮時に大部分が沈みますが、日本の海洋権益にとって最重要です。

「活動拠点整備事業」に88億円

 国土交通省関東地方整備局特定離島港湾事務所は2023年4月14日、2023年度の事業概要を公表。「沖ノ鳥島における活動拠点整備事業」に88億円を充て、船舶の係留や停泊、荷捌きなどが可能になる港湾施設の整備を進める方針です。

 沖ノ鳥島は、東京から約1700キロも離れ、船で片道4日かかる「絶海の孤島」として知られます。海岸線長さ11km、面積約6平方キロメートルの環礁ですが、満潮時にはほとんどが海面下に沈み、突起している「北小島」と「東小島」がかろうじて頭を出す状態になります。浸食による消滅を防ぐため、島の周囲に防護コンクリートが設置されています。また、付近を数多くの台風が通過する厳しい気象条件も特徴です。 沖ノ鳥島を起点とした排他的経済水域は約42万平方キロメートルに及び、周辺海域には天然資源も存在すると考えられていることから、非常に重要な島となっています。最近では、近海で中国海軍の活動が活発化しており、4月15日には沖ノ鳥島の南東約370kmを空母「山東」をはじめとする中国海軍の艦艇が航行しています。 島内には船舶の監視や気象観測などを行う観測施設が整備されていますが、今回大型船を島に直接係留できるようになることで、調査船などが本土から遠く離れた海域でも効率的に行動でき、資機材などの陸揚げ作業の時間短縮が可能となります。 

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