「参加できたことに感謝」フィル・ミケルソンがマスターズ最年長記録更新 52歳で2位、ウッズに並ぶ12回目のトップ5入り

<マスターズ 最終日◇9日◇オーガスタ・ナショナルGC(米ジョージア州)◇7545ヤード・パー72>

過去にグリーンジャケットに3度袖を通した英雄が存在感を見せつけた。現在は「LIVゴルフ」に籍を置き、52歳を迎えたフィル・ミケルソン(米国)は最終日に8バーディ・1ボギーの「65」を叩き出し、トータル8アンダー・2位タイに急浮上して4日間を終えた。
トータル1アンダーからスタートした最終ラウンドは、5番ホールまでは1バーディ・1ボギーとゆっくりな滑り出しだった。だがそこから2つ伸ばして後半に入ると、迎えた“アーメンコーナー”では12番パー3、13番パー5とそれぞれバーディを奪取。さらにエンジンをかけて15番、そして上がり17番、18番を連続バーディで締めくくった。

クラブハウスリーダーでホールアウトすると、「いまはあまり多くを語るのはためらわれるけど…」と前置きしながら、「結果がどうであれ、きょうはとても楽しかった」と語ったミケルソン。そして「この大会に参加できたことに感謝しているし、ここで戦っていいプレーができたことはとても意味のあることだと思う」と圧巻の最終日を振り返った。

「65」というスコアは、ミケルソンにとってもオーガスタ自己ベストタイ記録。そして2位タイという成績は、タイガー・ウッズに並び歴代2位となる12回目のトップ5入りとなった。

52歳でのトップ5入りは、歴代最年長記録。1962年大会に51歳319日で5位タイに入ったジミー・デマレー(米国)の記録を更新し、最年長での2位フィニッシュという快挙を達成した。

「52歳という年齢で体のケガもなく、思い通りにクラブを振ることができ、人生の後半で多くの人が経験できないようなことがプレーでできている」

2021年にはメジャー最年長記録となる50歳で「全米プロゴルフ選手権」を制しているビッグ・レフティ。しかし翌年に「LIVゴルフ」に移籍し、PGAツアーからは遠のくことになった。「オフシーズンには体調を整えて頑張ってきたけど、スコアに結びついていなかった」と、今季はLIVに3戦出場していたが成績は低迷。本人としては苦しいシーズンの幕開けだった。そのなかでの“聖地”オーガスタでの会心のプレーには「きょうをバネにまた1年頑張りたい」とさらなる意欲も湧き出てくる。

昨年大会はLIVゴルフとPGAツアーとの対立もあって、自らマスターズの出場を見送った。1994年以来となる欠場を経て、今年は2年ぶりの出場だった。「こんなに楽しいものなのか、と。世界のベストプレーヤーが集まるこの大会は素晴らしいし、歴代チャンピオンとしてこの大会に参加できることはとても意味がある」。第2ラウンド終了後には「パトロンはいつもと変わらず大きな声援で支えてくれた。いいプレーができていることに…涙が出そうだ」と感極まっていたミケルソン。ツアー通算45勝、そのうちメジャー6勝を挙げているレジェンドは、大きな充実感とともに30回目となったオーガスタを後にした。

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