「菊名行き」が変身しただけ?「東急新横浜線」開業も「東横線ダイヤ」さほど変化無しか 数字で見る

3月18日の東急新横浜線の開業ダイヤの詳細が発表。東横線からも直通していく列車が運行されますが、東横線「本線」のダイヤには影響があるのでしょうか。

東急東横線からも「分岐列車」が誕生

 相鉄本線の西谷駅から東急方面へ直通する「東急新横浜線」が2023年3月18日に開業します。東急がその新横浜線の詳細なダイヤを2月17日に発表しました。日中とラッシュ時の列車本数は以下のとおり。●新横浜線 昼間のパターンダイヤ(東京方面)1時間あたり6本(新横浜始発2本)。10分間隔ではなく、最大15分待ちも。すべて東急線内は「急行」として運転。東京方面は、地下鉄副都心線直通→三田線直通→南北線直通のサイクルで3等分に直通列車が運行。東武東上線直通は、川越市行きや和光市行きなど。南北線直通は、浦和美園行きと赤羽岩淵行きが交互に運行。新横浜始発。●新横浜線 朝ラッシュ時ダイヤ(東京方面)7時台:全15本(新横浜始発5本)、うち副都心線4本、三田線6本、南北線5本8時台:全13本(新横浜始発3本)、うち副都心線4本、三田線4本、南北線5本●新横浜線 夕ラッシュ時ダイヤ(相鉄方面)19時台:全9本、うち東横線から4本(湘南台行き)、目黒線から5本(新横浜止まり3本、海老名行き2本)20時台:全11本、うち東横線から4本(湘南台行き、大和行き)、目黒線から7本(新横浜止まり4本、海老名行き3本、湘南台行き1本)このように東横線から新横浜方面へ向かう列車が生まれることで、日吉以南に住む人からは、「渋谷方面から横浜方面へ直通する列車が減るのでは」という懸念が聞かれます。ダイヤが新横浜方面へ吸い込まれて、なかなか横浜行きが来なくなるのでは……実際どうなのでしょうか。

東横線の本数に影響はある?

●渋谷駅 東横線 ラッシュ時ダイヤ まずは渋谷から横浜方面へ通勤する場合のダイヤの変化を見てみましょう(渋谷駅発)。7時台【従来】全21本、うち各停15本(うち菊名行き3本)・急行4本・通勤特急2本【改正】全21本、うち各停12本(うち武蔵小杉行き1本)・相鉄方面行き急行3本、横浜方面行き急行4本、通勤特急2本8時台【従来】全20本、うち各停13本(うち武蔵小杉行き3本、菊名行き2本)・急行3本・通勤特急4本【改正】全21本、うち各停11本(うち武蔵小杉行き2本)・相鉄方面行き急行3本・横浜方面行き急行3本・通勤特急4本 これを見ると、相鉄直通列車は従来の菊名行きを「捻出」した形で、横浜方面への列車本数に大きな影響が出ることはなさそうです。東横線~新横浜線直通列車はデータイムに1時間2本、ラッシュ時も3本で、「積極的に新横浜線へ直通する」のは目黒線系統です。目黒線にとって新横浜線は、端的に言えば「日吉から延伸した」という存在なので、直通は比較的簡単なのです。 逆に、横浜方面から都心へ通勤する場合の本数変化も見てみましょう(横浜発。すべて渋谷へ直通)。7時台【従来】全19本、うち各停11本・急行5本・通勤特急3本【改正】全19本、うち各停11本・急行4本・通勤特急4本8時台【従来】全19本、うち各停11本・急行5本・通勤特急3本【改正】全18本、うち各停11本・急行3本、通勤特急4本 以上のとおり、ほぼ変化は皆無と言ってもいいでしょう。 なお、データイムでは「菊名行き」が無いため、1時間2本の新横浜線直通列車はダイヤの「単純増加」となります。なお、その2本が副都心線へ直通する代わりに、横浜方面から来た急行2本が渋谷止まりに変更されています。

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